苦手な単元は速さがいい……とは?(前編)

前回の更新の最後に挙げた内容の続きです。
「中学受験生に算数の苦手単元を尋ねた時の模範解答が、どうして速さなのか」を書いていきます。
 
苦手はない方がいいに決まっていますよね。
それはもちろんそうです。
僕は速さの単元が苦手・キライでかまわないと言っているわけではありません。
むしろ逆です。
何としても得意としてほしい、合否をわける重要単元です。
 
ですが経験上、「自分で考えて問題に取り組める」レベルに達した受験生の多くは、この質問をすると、少し考えて「速さ」と答えます。
なぜでしょうか。
 
少し長くなりますので、ご興味のある方はどうぞ。
 
 
まず、中学入試算数は大きく4つの単元に分かれます。
 
A:比・和差の文章題
B:平面/立体図形
C:数の性質(規則性・場合の数を含む)
D:速さ
 
この4つです。
 
 
A・Bは比較的パターンの決まっている単元です。
 
Aは工夫した出題をする中学校も一部しかなく、定石解法がかなり有効です。
ある程度訓練を積むことで、目新しい出題は実はほとんどないということに気づきやすい単元と言えます。
(保護者からの目線でいえば、方程式一撃で解ける問題が圧倒的に多いということです)
 
 
それからBは小学生の扱える定理の運用力のみを見るという点で、かなり制限された出題になります。
例えば、2016年度の開成の入試問題では3:4:5 5:12:13の直角三角形、30度60度の直角三角形が問題に含まれていました。
これは受験生みんなが知っている頻出の形です。
これがくり返し出題されるということは、それだけ問題で使える知識が少ないということの裏返しでもあります。
 
よく図形感覚が~ということが言われますが、算数においてはきちんと練習を積みさえすれば、そんなものはほとんど関係なくなると断言できます。
これもAと同様、やりこむうちに「ああ、この問題、以前やったあの問題と同じだな」という感覚をもてることが多いわけです。
(男子校の立体図形には、それでも手ごわいものも多くありますが……)
 
つまり、A・Bに苦手意識があるということは、トレーニングが足りていない可能性が高いということになります。
 
 
続きは次回の更新で書くつもりです。
もう、話の流れはお分かりになってしまったとは思いますが……。
 
 
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