【中学受験】中学受験生と睡眠時間

今回は小学生と睡眠時間のお話です。
 
受験生・小学生に限らず、子どもを育てる上でまず考えなくてはならないことは生きること、そしてそのために成長することです。
つまりは睡眠・栄養・運動・学習です。
特に睡眠と栄養は子供の身体を作る上で大前提となることですから、運動・学習と比べると上位概念と言えます。
この前提が受験生となると、崩れてしまうことがあるというトピックについてです。
 
Wisardの卒業生にこんな少年がいました。
5年生の夏休みに教室に現れた時は生気に満ち、新しいことを学ぶ意欲に溢れていました。
スタートはやや遅いですが、この子ならいけると判断したので、9月から大手・集団の進学塾に通い、中学入試の準備を始めることをお勧めしました。
Wisardはそれを支える役割を担いました。
十分な能力を持っていた上に入室時の成績は全然良くはなかったので、正しいやり方で取り組むことで自然といい結果が出てきました。
しかし成績は右肩上がりということはありません。
力がついてくるにつれ、周りのライバルも強力になり、簡単には抜かせてくれないからです。
 
成績のグラフが初めて踊り場に来たのが、6年生のGW過ぎくらい。
それでも
「次は頑張りますよ。まだいける気がするんです」
とその子は強気の姿勢を崩しませんでしたし、僕もそう思っていました。
 
 
ところが。
春休み中から少し疲れを感じていましたが、5月後半で授業を受けるコンディションがガクッと落ちました。
それを追いかけるように、これまで下がったことのなかった成績が初めて落ちました。
これは受験生の非常にまずいパターンです。
 
そこですぐにご家庭にご連絡し、個人面談で様子を伺うことにしました。
案の定、これまでは21:30には眠っていたのに、その時期はなんとか課題をやりきろうと23:30を過ぎるまで勉強していたとのこと。
こんなことで結果が出るわけがないのです。
短期的な成績推移はたいした問題ではありませんが、これによって焦り、結果を欲しがって勉強量を増やそうとすると悪循環に陥ります。
時間や量はあくまで目安。
「長い時間勉強する」「たくさんの教材をこなす」と成績が上がる、あるいはそうしないと成績が上がらないというのは、間違った認識です。
特に算数はそうですね。
 
ですからまず、教材の達成度は無視して眠りにつく時間を遅くしないようにお伝えしました。
そしてどう考えても終わりそうにない課題はWisardで扱うか、完全に捨てるように何回も念を押しました。
すると、授業中の様子はすぐにまたよくなり、9月以降は成績も安定して海城中学校に合格、進学していきました。
 
 
さて。
深夜までの勉強は時として美談のように語られることもありますが、これは身体ができあがっている15才以上のことです。
小学生は塾の宿題なんかより、最低でも7時間半、できれば8時間以上の睡眠が必要なので、これを削ってはいけません。
この件の時は生徒自身の頑張ろうとし過ぎる姿勢が問題でしたが、どちらかといえばご両親が深夜までの学習を強いているケースが多いです。
どうしても6年生ともなると、なかなかわかっていただけない意見ではあるのですが、ほとんどの場合は睡眠を重視するのが正解だと思います。
23時を過ぎて机に向かっている小学生が、取り組む内容を身につけられるかどうか、少し考えてみるとおわかりになるのではないでしょうか。
 
 
ここまで書いてきて、ふと思いました。
これでは「ちゃんと寝ないとダメだ!」ということをダラダラ、つらつら書いているだけですね(笑)
もう少し、面白く書かなくてはいけないなと思った次第です。
 
 
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6 件のコメント

  • 耳が痛い話です。
    6年になり土特が始まり、家庭学習も増えたため少しずつですが寝る時間が遅くなっていて気になっていました。
    受験学年の6年は仕方ないものかと思っていましたがやはりだめですよね。
    気を付けるようにします!
    今、中学受験のドラマやってますがwisardの先生は
    見ていらっしゃいますか。
    ドラマでも寝不足で授業中に寝てしまっているシーンが何度も出てきます。
    受験生は夜遅くまで勉強して当たり前と思ってしまう場合もあるのではないかと思うので、気になるところです。
    それ以外にも、ドラマではうーん?と思ってしまうところがあるんですが、まあドラマだし~と割りきっています。
    睡眠時間、七時間以上は必ず取るようにしていきたいです。出来たら八時間以上、子供にも話してみます!

  • >6年サピ生母。
    少しずつ、というのがポイントなんですよね。
    気がついたら寝る時間が何時間も変わってしまっていることは珍しくないと思います。
    いいコンディションでサピックスの授業に送り出すことを一番に考えられてください。

    それから「下剋上受験」は撮りだめてあるんですけれど、まだ見ていません。
    見なきゃと思ってはいるのですが……。
    休日があれば、一気にみたいですね。
    小学校で居眠りしているようだと、小学校で身体を動かして消耗し、塾の授業の時にはもうフラフラ……となってしまいそうで、ちょっとこわいですね。
    学校で休息をとって、塾へ行くときには元気、というのであればまだいいと思いますが。
    これは子供次第ですが、できることなら常に元気でいられるように、睡眠時間は大切にして休息を取った方がよいのではないかと思います。

  • ありがとうございます。
    睡眠時間、大切にさせます。
    キリが悪いとあとちょっとだから!と言われて
    しまうので気を付けなきゃですね。
    ドラマ、休日にでも一気に見てください!
    寝不足にならない程度に(笑)
    また阿部先生の感想などブログで書いていただけたら
    と思います。

  • >6年サピ生母。
    確かに。
    下克上受験をプロが見たらどう思うのか、って結構ニーズあるかもしれませんね。
    確かに面白そうです。
    今月中に是非見ようと思います!

  • 睡眠はやはり大切ですね。
    早く寝かせるためになんでも効率よく急がせようとすると、日常から何気ないことをぼんやり考える時間も奪ってしまう気がして、いつも悩むところなのですが、結局睡眠時間をしっかり確保しなければ身体が持たない生活なんですよね。
    メリハリつけて頑張れるようサポートしたいと改めて思いました。
    ありがとうございました。
    下剋上受験、先生のご感想楽しみにお待ちしております。

  • >男子母
    下剋上受験、観ました!
    ダイジェスト+最後の2話ですが。
    面白かったですね。
    ブログに書くような内容のある文章にまとまりましたら、是非書きたいと思っています。

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