【中学受験】変わらないでいるために、変わる。

今回は、数年前の思い出のことを語りたいと思います。
 
 
「先生、あのハデな女の子たちは誰なんですか?」
 
3月の日曜日、今年度の6年生たちがおそるおそる尋ねてきました。
その視線の先にいたのは……ピアスと化粧の目立つ、年齢不詳の女子2人です。
Wisardのエントランスのイスにどっかりと腰をおろし、「進学教室」の名にそぐわないオーラを放っています。
 
「あぁ、あれか。
あの子たちのことは………気にしない方がいい」
僕はそう答えました。
 
実は、その子たちはWisardの卒業生。
つい最近までWisardに通っていた、新高校1年生です。
 
 
実は数年前、とある私立小学校の生徒数人がまとまって入室してくるということがありました。
その子たちは中学受験の意志はなく、内部進学をする生徒。
中学へ進学してからも継続を希望する生徒が多かったため、中学2年生まではクラス編成での授業を行っていました。
 
さて、その子たちが通っていた小学校は上級生と接することが多いシステムになっており、やや特殊な育成メソッドをとりいれている学校でした。
(埼玉の私立小学校事情に詳しい方は一発でわかると思いますが、一応名前は伏せておきます)
しかし情報として知っているということと、実際に接点を持つことは全く違いますね。
実際に授業を担当してみて、ことばでは表せないほどのカルチャーショックを受けた子どもたちでした。
もちろん、私立小学校の生徒の授業を受け持つことはとても多いのですが、多くの場合は1人ずつ分散している状態で担当します。
ですから、小学校のノリというか、カラーを出しきらない「塾での勉強モード」の状態で接することがほとんどです。
 
ところが、このクラスの場合は人数がまとまっている上、おそらく小中学校でも中心になっているような、特に目立つ生徒たちでした。
とにかく、自己主張が尋常ではないのです。
上級生たちと接する機会が多いことで、その傾向がさらに強くなっていました。
インターナショナルスクール上がりのような雰囲気といえばいいのでしょうか。
5、6人しかいないのに半端ではないうるささです。
まず言いたいことを言う。
納得しなければ、決して行動しない。
誰かに従うことが大嫌い。
先生が「大人である」という理由だけで言うことを聞くという姿勢は皆無です。
上手くもっていかなければ、授業にさえもなりません。
授業中に女子数名が、いきなりWe Are Never Ever Getting Back Together/Tylor Swiftを大合唱し始めるところを想像してみてください。
先生にとっては悪夢という他ないでしょう。
当初は私立の小学校ってすごい、小学校の先生というお仕事は本当に大変だ、などという素人全開の感想を持ったくらいです。
 
 
ですが、毎週の授業が特に楽しみなクラスでもありました。
メンバーはまさに暴れ馬たちではあるものの、とても優秀で教えがいのある生徒たちだったからです。
しかも非常にプライドが高い生徒が多く、どんなことよりも「わからない」ということを嫌っている子たちでした。
こちらが上手に導くことができれば抜群の授業ができ、散々文句を言いながらも大きく成長して帰って行きました。
もうあんな特殊なクラスの授業をすることは、一生ないだろうなと思っています。
 
 
そして、冒頭の2人はそのクラスのメンバーでした。
行動力がありすぎて……高校は2人とも外部に出ることにした、と報告に来てくれたのです。
高校にそのまま上がっていたら、これまでのコミュニティのままだったけれど、高校は外部に出るから交友範囲を2倍にできる、と1人前の分析をしていました。
この子たちはどんな人生を送るんだろう、きっとありきたりな人生ではないんじゃないかと楽しみな気持ちでいます。
 
帰り際には、
 
「アベ先生はこれからきっと、味がしなくなったガムを噛み続けるような人生だと思うけれど、まあ頑張ってください」
 
というふざけたセリフを残して去って行きました。
まあ、翻訳すれば
 
「これまでお世話になりました」
 
という意味だと、好意的に解釈したいと思っています。
 
これは本来ブログに書くようなお話ではなく、せっかく読んでいただいても全然面白くない内容かもしれません。
本来は僕の胸にしまっておくべき内容とわかっているのですが、あの子たちの思い出を目に見える形で残しておきたくて、思わず書いてしまいました‥‥。
最後まで読んでいただいた方に、いつも以上に感謝です☆
 
 
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