算数と「頭の良さ」の関係

先日、読んでいた小説の1節にこんな内容がありました。
伊坂幸太郎の「オー!ファーザー!」という作品です。
小学生でも高学年であれば読める内容なので、Wisardの本棚に置いておきます。
小説を読んでいる中で、後々どこかで使えそうな文章を見つけ、いきなり写真を撮るようになってしまいました。
やや職業病っぽくて、微かな不安を覚えるのですが(笑)
 
以下引用です。
主人公と、父親の1人(!!)悟との会話。
 
 
「学校の試験だとか入試問題は、結局、スピードだ。
試験時間をいかに多く持つかにかかっている。
反射神経で解ける問題をどれだけ増やせるか、だからな。
ゲームみたいなものだよ
 
「まあね」
 
昔から悟は
「試験で良い点数が取れるのと、頭の良さは一致しない。
ただ、まったく別物でもない」
とよく言った。
 
「物事の本質をぱっとつかむのは本当に大事なことで、それは試験問題を解くのと似ているかもしれない。
一方で、試験は苦手でも、頭がいい人間もたくさんいるけどな」
 
「頭の良さっていったい何だろう?」
 
「まあ、まずは、(以下省略 引用終わり)

 
 
こういう捉え方もあると思います。
付け加えるとすると、反射神経だけでなく、考えの深さを問われる局面もあるということが1つ。
それから、「試験問題で良い点を取るための準備」の中には、「ダイレクトに頭が良くなる」内容と、「知識を学ぶのみで頭の良さには関係ない」内容の2種類があるということです。
 
 
算数の試行系の内容などは、典型的な前者の内容です。
わかりやすく説明すると、生徒はこのような頭の使い方をしています。
 
「この疑問点を解消したい。
こう仮定したら、どうだろう?
Aプラン・Bプランではダメで‥Cプランでは説明がつくみたいだ。
本当にそうだろうか?
きちんと筋が通っているか、確認してみよう」
 
「この目的を達成しなくてはならない。
5つのプランがあるけれど、どれも一長一短で決め手がない。
全てを試す時間はないから、ざっと見通しを立てて1つに絞らなくては。
どれがベストの選択か、分析してから始めよう」

 
 
どうでしょうか?
算数の力が、反射神経や計算力で決まるというロジックとは、少し離れてきますよね。
 
「数字を使って考える」練習をしているのではなく、「数字を使って」考える練習をしている
というのがポイントです。
 
ただ、このレベルまで到達するためには、ある程度の反射神経が必要なことも間違いありません。
そこを乗り越えて、考えることを楽しめるようになった生徒を育てるのが、中学受験算数の大きな役割だと考えています。
 
 
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