幻の18点

Fくん(2018年度/海城中 進学)

僕がWisardに入ることにしたのは、5年生の夏でした。
その頃、特に算数が苦手でどうすればできるのか……と悩んでいました。
そこで母からWisardのことを聞き、体験授業を受けることにしました。

緊張はしていたものの、楽しくわかりやすい授業だったので、何の抵抗もなく入れました。
途中「何コレ……」という算数の問題で手が止まったり、記号の「ウ」が上手く書けず、読みづらく書いてしまうようになったりなどと難題もありましたが、克服できました。

しかし、1月17日。
阿部先生が「簡単なテストで、みんな入試直前の自信をもってもらおう!」という意図で行ったという海城中学校の過去問で……なんと120点満点で18点!!
あまりの低さに半泣きになってしまいました。
しかし、本番では海城合格に向けて念入りに見直すことができ、その悔しさを活かせたと思います。

Wisardの先生方、今までご指導していただき、本当にありがとうございました。

Wisardよりメッセージ

進学おめでとうございます。

君は非常に謙虚な生徒でした。
常に「できる」部分よりも、「できていない」部分をより重要視する視点を持っていました。
それは長所でもありますが、もう少し自信を持ってもいいのになと思うこともありました。
学力の水準としては、問題なく海城合格!と思っていましたし、お母さまとご相談の上で、2月1日に向けて自信満々でいけるような入試プランをたてていました。

1月の入試は順調にスタートを切りましたが、あの日の衝撃が不意にやってきました。
「112点!」「120点!」「104点!」「120点!」
そんな景気のいい得点が連呼される中、「先生、点数が言えません…」とこちらに歩みよって来た君がいました。
実は、「そんなにミスってしまったのか。ずいぶん落ち込んでいるし、60点くらいかな」と思っていたんです。

しかし、得点はまさかの18点。
あの問題は、ここ20年の海城の入試2×20=40本の中で、最も簡単なセットなんです。
僕は目が点になり、
「お、おぉ。18点か。ま、まあ、次、頑張ろう、次(震え声)」
と言うのがやっとでした。


でもこのお話には続きがあります。
その日の残りの時間、君はいつも以上に気合が入っており、最後まで残されて周囲に誰もいなくなっても気にもとめませんでした。
そして、翌週の最後の授業。
今度は40本の中で一番難しいセットを解いたのに、納得のいく成績でした。
Wisardに入室して1年半、一番自信を持った顔の君を送り出すことができました。
しっかりした実力があって手にした合格です。
6年間でさらに力をつけ、自信満々の若者に成長してくださいね。

阿部

2018年