【中学受験】12/24は年に一度の特別な日。2020年もその秘密をこっそり明かします。

 
12月24日は毎年、必ず夕方には授業を終えることにしています。
夜には1年でいちばん大切な用事が待っていますから、
早めに準備をしないと間に合わないのです。
 
しかし今日の僕はどうも、朝から体調がいまひとつ。
授業が終わった頃には、体がフラフラでした。
 
「先生、大丈夫?!」
「今日は早く寝てね」
 
僕を心配する子どもたちの声が、とてもありがたいです。
ただ、その声も意識の奥で響いているようで、
 
「君たちのためにも、
のんびり寝ているわけにはいかないんだよ」

という言葉も、上手く口から出ないくらいでした。
 
最近は動画撮影と新作の教材作成が大詰めで、
ろくに寝ていなかったので、
無理がたたったのかもしれません。
でもよりによって今日という1日に、
こんなに体調が悪くなるなんて。
 
 
僕は内心ではとても焦りながら、
バッグのなかに入れておいた薬を飲みこんで、
教室を後にしました。
 
夕方ですが外はすでに真っ暗で、
冷たい風が肩に吹きつけます。
なんだか誰かに見られているような視線を感じて振り返っても、
そこにはカラフルに色づいた光の街が広がっているのみです。
 
今から今夜の段取りの修正をして、
カードの返事も書かないといけないのに……。
 
とにかく体を温めようと、
毎年この日だけ訪れる近所の喫茶店に立ち寄ります。
マスターは入ってきた僕の顔色を見て、
目を丸くしました。
 
「大丈夫ですか?
今夜は大変でしょうに」
 
「えっ?」
 
思わず、聞き返してしまいました。
おととしの今日も、
彼にはなんだか勘づかれているような気配がしましたが、やはり……?
 
「ホットミルクをどうぞ。
今日は私のおごりです。
私の娘も楽しみにしていますよ」
 
彼はいたずらっ子のように笑って、
熱々のホットミルクに蜂蜜をたっぷり溶かして、
僕に差し出してくれました。
 
「どうもありがとう」
 
それ以上は詮索することをせず、
僕はクリスマス仕様の可愛らしいそのカップを手に、
また寒空のなかに繰り出しました。
 
さすがにこの時期、この体調で、
お店に長居することはできませんね。
 
 
家についてスーツを脱ぎ、
温かい部屋で今夜の移動スケジュールの調整を行っていると、
目がチカチカしてきました。
 
どこからか鈴のような軽い音までも聞こえてきました。
いよいよ耳鳴りまでしてきたのか、
と気分が暗くなっていきます。
 
薬が効いていないのかもしれません。
なんとか予定をたて終えて、
カードの返事を書こうと立ち上がった時でした。
 
マズい、と思いました。
視界がぐらっと揺れて目の前が暗くなり、
僕はその場に倒れてしまったのです。
 
 
そのときのことです。
 
「あとは任せてくれたらいいよ」
 
完全に意識を失いつつある瞬間。
僕は確かに、見覚えのある黒いブーツと赤いズボンを見たのです。
 
 
気がつくと僕は、ベッドで布団をかけて横になっていました。
あわてて飛び起きると、窓の外はもう明るくなっています。
あまりの失態に顔から血の気が引きました。
 
やってしまった……。
 
とにかく連絡をしなければ。
 
と、メガネを探して枕元に手をやると、
その代わりになにやら固いものが手に触れました。
 
それは青いリボンでラッピングされた小さめの箱でした。
 
まさかと思い急いで箱を開けると、
中からは僕のものと似た、けれど新品のメガネ。
そして下にはクリスマスカードもあります。
子供の時のわくわくを思い出しながらカードをひらくと、
そこにはクセのある文字で、メッセージが書かれていました。
 
「毎年、僕の代わりに頑張ってくれてありがとう。
来年はまた、よろしく頼むよ。
メリークリスマス!」

 
 
身体はすっかり軽くなっていて、
病がすっかり身体から抜けていることが感じられました。
 
そして、箱の中からそのキレイな赤みがかった色をしたメガネをとり、
かけてみました。
急に周りの世界がくっきり、
そしていつものメガネよりも美しく明るく見えるような気がして、
僕はすぐに気に入りました。
 
 
やはり、本物は違う。
さすがだ。

 
自然と笑みがこみあげてきます。
 
 
さあ、今日もこれから授業です。
 
僕のメガネが前とは変わっていること、
生徒たちは気がついてくれるでしょうか?
 
 
 
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1 個のコメント

  • 阿部先生 おはようございます

    今年も、大作お疲れさまでした。
    今年は、先生のお宅にサンタさんが来てくださったんですね☆彡

    良かったですね!

    でも、来年のハードルを上げちゃいましたかね!?(笑)

    楽しみにいたします☆彡

    我が家も来てくださったんですよ☆彡

    でも、明らかに、お互い(私と子供たち)に次の出方が分からない空気があって、私としては、万が一のことがあるから、子供たちから言い出してくれるのを待っているんですけれど…

    でも、次女は、大丈夫そうだと思うんですけれど、長女は、このままだと不思議ちゃん?になりかねないとも思うので、これくらいで「あんな時代もあったね!」という展開にするべきか、もう少し突き抜けて我が家の様式美?に持ち込むか、ちょっと考えています…(笑)

    くれぐれも、ご自愛くださいませ。

    ではでは。

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