5年生のある女の子がこんな問題を解いていました。
予習シリーズ・演習問題集の中の1問です。
「底面積が80㎠・深さが30㎝の直方体の容器に深さ8㎝まで水が入っています。
この容器に底面積が20㎠の長い円柱の棒を、まっすぐ沈めていきます。
容器から水がこぼれ始めるのは、棒が水中に何㎝入っている時ですか」
彼女の手はピタリと止まっています。
そこで歩み寄っていき、こう言いました。
「これって初め、容器に空気が入っているスペースがあるよね。
その体積と、水面下に入っているおもりの体積が等しくなったとき、水がこぼれ始めるんじゃない?
図に書くと‥‥こんな感じ。
君なら全く問題なく理解できそうだけれど」
そう言っても彼女の手は動き出しません。
そしてこう言いました。
「でも先生、聞かれているのは水がこぼれ始める時ですよね。
水面の下に16㎝入れるだけだと、水がこぼれ始めないような気がするんですけれど。
こぼれるギリギリってことですよね。
確かにもう少しでこぼれるけれど、まだこぼれないような気がして。
それがよくわからなくって、ずっと考えこんじゃったんですよ」
「ん?
ちょっと待って‥‥。
あぁ!!!確かに。その通りだね。
問題文が正確じゃないんだね。
正しくは、棒の水面に入っている部分の高さが何㎝を超えた時ですか、ってところかな。
君のいう通りだよ。
とりあえず、予習シリーズの作者に勝ったねえ(笑)」
どうでしょう?
僕はたぶん、この手の問題は1000回くらい解いたことがあります。
その中には
棒が水中に何㎝入っている時ですか?
と
水中に入っている部分が何㎝を超えた時ですか?
がたぶん混在しています。
でも、ただの一度も気づいたことはありませんでした。
やりますね。
この、一本取られた感じ。
いい感じです。
あと1年間経てば、
「ん?この問題文、ちょっとおかしいなー。
でも、どうせ聞きたいのはこういうことでしょ。
それ以外に解釈のしようがないし、悩んでいたら時間がなくなっちゃう。
答えをさっさと出して、次に行こー」
こうなっているはずです。
今は今、未来は未来で、楽しみですね。
※開成と桜蔭シリーズの続きは順次織り交ぜていきます。
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そもそも容器の深さが12cmしかないので、底につくまで沈めても水がこぼれないんじゃないですか?
>通りがかりさん
確かに(笑)
直しておきました!!
ありがとうございます★