先生から誕生日プレゼント

週末の授業のことです。
中には小学校から直行してくる生徒もいて、まずお昼を食べてから授業が始まります。
食事中の少年とこんなことを話しました。
 
「オレ、まずやらなきゃいけないことがあるんですよねぇ…」
 
「ということは、まさか……」
 
「そうなんですよ。
今週は基礎トレをやってないんですよ。
毎日やるように、心がけてはいるんですけどね……」
 
「心がけているって、１週間のうち１日しかやっていないじゃないか！
そーいうの、心がけているとは言わないんだよ！(笑)
じゃあ、今日はまずそこからだから、帰りはいつになるのやら……」
 
 
彼は毎日の基礎力トレーニングがなかなか定着せず、重点指名選手になっています。
まだまだ毎週同じようなことを話している気がしますが、今回はちょっと違いました。
続きがあったのです。
 
「いや、でも今日はオレの誕生日なんですよ。
だから、許してください」
 
そして、僕の目を見てニコリと笑っていいました。
 
「……先生からの誕生日プレゼントとして」
 

 
 
 
 
 
 
………。
こんな時。
どんな返答が正解でしょうか。
僕の答えはこうでした。
 
 
 
 
 
 
「何言ってるんだぁーー！！
 

 
プレゼントは授業無制限延長の権利で決まりだね！」
 
しかし、彼も即座にこう言い返してきました。
「いや、そうじゃなくて……授業短縮チケットにしてください！」
 
 
その口の減らなさ、回転を前向きに活かしてほしいと思います。
継続は力なりなんて言いますけれど、まず継続するにも力がいるんですから。
 
 
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