開成と桜蔭 その6

 
開成が難しい理由。
 
それは
 
「もう1度入試を行えば、合格者の半分は入れ替わるといわれる偶然性の高さ」
 
です。
 
 
もちろん単純に難しいテスト、といえば世の中にはたくさんあります。
ですが難関資格試験は知識重視タイプですし、大学入試でもその瞬間の爆発的な力というよりは、学力の積み重ねを評価しています。
その点で、中学入試はまだ完全に出来上がっていない、小学6年生が受験するものであるということがまず一つ。
 
さらに開成のような超難関になると取り組んできた努力は当然として、「これからどれくらい伸びる生徒なのか」で比較しようとします。
つまり、徹底して試験対策をしてきた生徒を排除しようとする意思がほんの少しだけ働きます(ほんの少しだけ、です)。
その2点が本番での得点のブレ、年間の平均データとは違った入試結果に繋がるのです。
「偶然性」という言葉で、力のない生徒でもラッキーで合格することもあるということを伝えるつもりは全くありませんので、誤解のないようにお願いします。
 
 
開成の受験生はまずその勝負の土俵に乗り、さらに合格の確率を少しでも高めるために1年間、特に最後の半年は凌ぎを削ります。
それでも目一杯の力を出し切り、1問1問の配点の高いテストで隙のない答案を完成させることができなければ、容赦なく不合格になります。
特に算数は最も差がつきやすい科目と言われています。
問題は難しくはありませんが、題意を読み取って自分なりにアプローチし、それと格闘する力が必要になります。
 
これだけだと、いまいち漠然としていますし、通り一遍の説明でしょうか。
例えば、首都圏の小学校で一番アタマのいい子だけを集めて、それを60分で競争させることをイメージしてください。
合格するのは3人に1人。
どれほど熾烈な競争か、お分りいただけるでしょうか。
平均偏差値が65ある生徒でも、65・64・62・65・68・64・70・65・67・60 ならば60の回は不合格になる可能性があります。
(そしてサピックス偏差で平均偏差65は超人的な数字です)
 
合格率は最高でも85%、という感覚。
レベルが高い生徒が集まっている上に、問題のタイプとして設問数の少ない、偶然性の高い入試と言えます。
 
 
今年度のWisardには開成の受験生はいませんが、次に開成を目指す生徒を指導する時も、「何回試験を受けたとしても、その度に必ず合格する層」を目指して応援したいと思っています。
 
本当は書きたいエピソードがたくさんあるのですが、開成のことばかり語るのもこれくらいにしましょう。
その7で開成の算数についての僕なりの分析を書いて終わりたいと思います。
 
 
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