【中学受験】ある受験生のお父さんの手記(後編)

前回の記事の続きの更新、以下引用です。
 
2/2 21:00 B中学校 ネット発表で合格。
正直、午後は午前のものと難易度が違って、過去問も厳しかったので難しいと思っていただけに歓喜の雄叫び。
これで算数に自信がつき、「明日のC中学校は頑張る!」と気持ちを切り替えることができました。
今思うといつも温かい校風のB中学校にここでも救われたんだな、という気がしてなりません。
 
2/3 C中学校
出来はまあまあ。
「普通にいけば受かる」と大口を叩いているが、全く信用ならない。
今までのマンスリーも、それで何度期待しては散々騙されたことか。
発表は翌日。
 
2/4 D中学校
D中学校の2回目は御三家落ちでレベルがグンと上がるので、実質記念受験。
が、本人はもちろん取る気。
畠中先生がまたしても応援に駆け付けてくださり、本人もますます取れる気になったようです。
受験後、C中学校の発表に行き、合格。
妻が電話口で泣いていましたが、息子に変わると
「算国社は良かったんだけど理科が・・・」
とC中学校の合格よりもD中学校の感触の方が気になっていた様子でした。
おめでとう!と何度言っても「あー」で話になりませんでした。
 
2/5 A中学校 最後の入試では小学校レベルは出ないので、と中学校からも言われた通りの見たことのないような難問揃い。
どのみちD中学校の発表見に行くし、何より最後まで悔いのないよう受験。
もうこうなったら難問だろうが何だろうが取るしかない!と気合が入ったそうです。
その後、D中学校の発表、不合格。
荒れに荒れる。
本人としては感触が良かっただけにかなりショックで不機嫌。
夜、A中学校がネット発表で×。
漸く全日程終了。
 
全体として挫折あり、成功ありであまりにも異質な濃すぎる5日間となり、親も子も精神状態が崩壊しかける怒涛の5日間でした。
長い人生、これから努力しても思い通りに行かないことがたくさんあります。
なるべく早いうちにこうした挫折を知ると共に、一方で成功体験をも同時に味わうことができました。
こうしたお金では買う事のできない貴重な体験は、今後の本人の人生にとって、とても意義深いものになったものと思います。
この経験を生かし、努力する事の大切さ、努力ではどうにもならない時の流れ運不運、という相反する事象に対し、乗り越える精神力をさらに身につけてくれる事を願ってやみません。
 
思えば3年生の12月。
初めてサピの入塾テストを受け、酷い点数を取って敢え無く不合格の通知を受け取り、そこから受験勉強がスタートしました。
この3年は長く決して平坦な道ではありませんでした。
テストで一喜一憂するな、とよく言われますがそんな事は無理です。
親子で一喜一憂し、ともに歩んで参りました。
時には教材をすべてゴミ箱に捨てたこともありました。
でも決して息子は受験をやめる、サピやウィサードをやめる、という事は1回も言いませんでした。
どんなに成績が落ちようがやる気を失いかけようが、受験をやめたい、とは思わなかったそうです。
それは信頼できる先生方、共に頑張れる仲間たちに恵まれたからに他なりません。
知らず知らずのうちに多くの方たちに自分は支えてもらっていた、という事に気づき、感謝してもらえればと思います。
 
そして、最後に受験して良かった?と聞いたら、満面の笑みで「受験して良かった!」と即答してくれました。
本当にいろいろあって苦労もしましたし、喜怒哀楽のすべてをめまぐるしく駆け抜けてきましたが、その一言ですべてが報われた気がしました。
親子最後の共同作業、これだけ深く濃く携われて充実した3年間でした。
それを常に寄り添う形で子どもを支え、時には親である我々を支え続けてくれたのは紛れもなWisardの先生方です。
本当に長い間ありがとうございました。
 
 
引用はここまでです。
なんというか……胸が熱くなる文章ですね。
学ぶことは生きることの一部ですし、これまでもこれからも、誰もがいろんなことを学びながら歩んでいきます。
ただ、受験という試練、入試という短い期間で人生が大きく動くことも事実。
第一志望合格に導けなかったことは、個人的には悔いが残る部分もありますが、進学校は2月1校が変わっても揺るぎのない第二志望校でした。
幾つ合格をもらっても進学できる学校は1つだけ。
きっと大きく成長する6年間にしてくれるはずです。
それをどうにか後押しできたことを嬉しく思っています。
そんな当事者のご家庭と伴走者の思いが少しでも伝われば、幸いです。
 
 
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4 件のコメント

  • 更新待ってました!
    胸が熱くなる文章ですね、本当に。
    1日と2日まではどうなる事かと思いましたが、
    良い結果になり良かったです!
    2日の午後の合格が弾みになり5日間、ドラマティックでしたね。
    我が家も来年、最後は笑える受験が出来たらと強く思いました。
    よい刺激になりました、ありがとうございました(笑)

  • >6年サピ生母。
    楽しんで読んでいただけたのなら、何よりです。

    多くのご家庭では、まだ受験校どころか、志望校も固まっていない時期です。
    まずは一日一日、少しずつ積み重ねることから始めて下さいね。
    「受験してよかった」と思えるような受験を目指されて下さい。
    ドラマティックさよりも、そこが大切ですね(笑)

  • 感動しました。
    すごくいいお話ですね。 
    我が家も受験して良かったと、最後は思える受験にしていきたいです。
    結果が良かったり悪かったり、いろいろあるとは思いますが
    こういった人生の一部が決まる場面を伴走出来る塾の先生という
    仕事っていいなと今回最後まで読んで思いました。
    素敵な仕事ですね。

  • >2018年度受験生 さん
    コメントありがとうございます。
    塾の先生、というお仕事を褒めていただいてうれしいです。
    やりがいがあって面白い、一生続けたいという仕事に出会えて、ラッキーだったなと思っています。
    そういうものを探して、それが実行できるだけの力を備えた生徒を送り出すことが目標ですね。

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