受験が終わったら、ほしいもの。

夏期講習も終盤になった朝のことです。
Aくんがやってきたところ、Bくんが教室でちょうど勉強をスタートするタイミングでした。
Aくんは目ざとく、Bくんのデスクのお弁当の袋を見つけます。
 
「おっ、早いじゃん。
ていうか弁当持ってるってことは、午後も勉強するの?」
 
午前中のみの授業の予定だったAくんがそう尋ねると、Bくんはさらりと答えました。
 
「そうなんだよ。
オレ、頑張り屋だからさあ。
自ら志願したんだよ」

 
 
お茶を飲んでいるタイミングだとしたら、きっと吹き出していたと思います。
なぜなら、彼は自宅では集中できないという理由で、強制的に居残りするような形だったからです。
よくもまあ、いけしゃあしゃあと言えたものだと苦笑です。
この「自ら志願した」という言葉の選び方が、また可笑しいんですよね。
 
 
そして演習を終えたタイミングで、Bくんがこう言いだしました。
 
「先生、オレさあ、
ドラクエやりたいんだよね」

 
このふざけた発言に、僕の言い方も厳しいものになります。
 
「中学入試まであと150日だよ。
まずは、その合格を一番に考えないと。
ゲームをしたければ、終わってからやればいいんじゃない?
でも勘違いしないでね。
勉強はモノなんかのためにするものじゃない。
もしも、中学入試が終わったら遊んでいい、っていう人がいたとしたら、それは真っ赤なウソだよ!!
学校には勉強するために行くんだ。
大学だってそう。
社会に出てからも学ばないといけないことはたくさんある。
そうしないと人の役には立てないし、自分の幸せも見つけられない。
中学入試なんて、そのスタートだよ。
 
そんなにドラクエがやりたいのなら、2月に合格したら、僕がその場で自宅に届くように注文してあげる。
それくらい、しっかり切り替えて取り組まないと、合格は難しいと思うよ!!」
 
 
少しばかり、極端な言葉の選び方ではありますが、今は合格したいという気持ちを持つことが大切です。
ですから、そういう言い方をしました。
するとBくんは先生のいい加減な言葉になんて騙されないぞ、という表情を浮かべます。
 
その刹那、横からAくんが口を開きました。
 
「えっ、なになに、先生、好きなもの買ってくれるの?」
 
「(笑)いや、だからそういう話じゃないんだけれど‥‥。
じゃあ、もし好きなものを仮に買ってもらえるとしたら、君は何が欲しいの?」
 
そう僕が尋ねると、彼はちょっと考えてこう答えました。
 
 
「うーん、
 
 
一軒家
 
かな。
 
一人暮らしとか、してみたいし」
 
 
‥‥‥。
この2人には算数以外にも教えなくてはならないことが山ほどあります(笑)
教室でしっかりとアタマを使っているのは我々が見ていますが、それだけでは受かりません。
どうしても合格してやるという強い気概を持って、日々を過ごして欲しいと思っています。
 
 
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2 件のコメント

  • 可愛い男子たちですね。
    AくんもBくんも、下心なく心に浮かんだことを
    口にしてしまうのですね。
    子供の言うことは楽しいです。
    でも子供は大人のごまかしは鋭く見抜くことも多いので、
    嘘はつけませんね。

  • >ひまわりさん
    コメントをありがとうございます。

    そうなんです。
    最高に可愛いですよね。
    そしてひまわりさんがおっしゃってくれた通り、とても鋭くて、頭が切れる部分もあるんです。
    ブログに書いていることは書きやすいものに限るので、全体の1%くらいだと思います。
    そういったギャップに日々触れながら仕事をできることも、先生という職業の魅力ですね。

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