予習シリーズの算数は使い方が難しい。

以前、予習シリーズはかなり難易度の高いテキストであるということを書きました。
コメントやメールでのご質問が多かったので、予習シリーズ全般を取り扱うにあたり、ご理解いただいておくとよいことを書いておきます。
6年生はカリキュラムの履修というよりは、単なる問題集であるため、主に4・5年生向けの内容です。
 
まず全体的に1回ごとの内容を見てみると、完全な詰め込み型のテキストです。
 
詰め込み型というのは、1回あたりの情報量が非常に多い、という意味で書いています。
上手く使えば多くの問題のパターンにふれることができる、というのが長所。
短所としては週テストというシステムもありますし、それぞれの問題について短期間で解答まで導けるようにならないといけないことです。
どうしてもすぐに得点につながるように、解法を覚える方向に進んでしまいがちなところが、扱いづらい点といえます。
 
予習シリーズの問題は、基本問題→練習問題→応用問題 という形式になっています。
この並びを見ると、なんとなく練習問題まではしっかり取り組み、応用問題は無理をしなくてもいいかな、という感覚の方が多いのではないでしょうか。
ところが、実際のところは「練習問題が既にかなり難しい」んです。
ですから4年生のCクラス上位、5年生ならC上位〜Sクラスでないと、練習問題を全問扱うことは厳しいという感覚を持っています。
 
要するに全体的に難しすぎるため、練習問題以降は取捨選択することが必要であるということです。
まずは、基本問題をマスターすることを大切にしましょう。
それ以上難易度を上げていくにあたっては、生徒の理解がスムーズにいくところまででやめておく、くらいの余裕のある進め方にした方が、学習は上手くいきます。
 
 
例を挙げます。
4年生前期17回のつるかめ算。
問題はこんな風に難しくなっていきます。
 
基本問題1:
「つるとかめがいます。
頭の数の合計が19で、足の数の合計が50である時、かめは何匹いますか」
 
練習問題1
「ある中学校の全校生徒で折り鶴を折ることになりました。
全校生徒は340人で、1年生は一人2羽ずつ、2年生は一人3羽ずつ、3年生は一人4羽づる折ったところ、全部でちょうど1000羽の折り鶴ができました。
この中学校の2年生の生徒が12人である時、3年生の人数を求めなさい」
 
応用問題2:
「長さ40㎝と50㎝の2種類の細長いテープを全部で23枚使い、1本の長いテープを作ります。
2枚をつなぐために、5㎝ずつ重ねてノリではり合わせます。
全体の長さを10mちょうどにするには、それぞれ何枚ずつ使えばよいですか」
 
この問題の並び方を見て、どのような感覚をお持ちになるでしょうか。
 
次回に続きます。
 
 
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