どうして、問題を見るとすぐに解き方が閃くんですか?(後編)

前回の続きです。
 
タイトルの質問に対する答えは
 
「何も閃いてなんていないよ。
ただ、普通に解いているだけだよ」
 
でした。
ただ僕の場合、ここ4000日以上、算数のことを考えない日は1日もありません。
経験値が違うので、素早く処理できるだけなんです。
 
 
「閃き」という言葉は非常にカッコいいものですし、問題を解くうちに稲光のように解答への道筋が見つかった経験は鮮烈で、記憶に強く残ります。
ですから、いつでもそうありたいと思うのは自然なことです。
そして逆に、全く道筋が見つからず、手が付けられないことは非常にもどかしい経験だということになります。
そうすると、どうしてすぐに解き方がわからないんだろう、自分は算数のセンスがないのかな?ということになってしまいます。
 
ですが、そうではないんです。
武器となる考え方を十分に磨けていないから、解けないんです。
ですから、まず基本を大切に反復することが重要です。
(サピックス教材の「頭脳トレ」や予習シリーズの「練習問題」の一部と「応用問題」を除いて、6年生の7月までに扱う内容は、ほぼ全て基本です)
 
中学入試の算数においては御三家を中心とする難関校を目指す場合のみ、その基本だけでなくそれを使って考えるところまで求められます。
上位者は全員が基本をマスターしているため、それだけを尋ねると差がつかないからです。
逆にそれ以外の学校では、基本的な内容に習熟していれば十分に戦えます。
 
 
付け加えることとして、練習によって身につけているのは1問1問の「答えの出し方」ではなく、その問題を解く上での「作法」です。
高校数学に解法暗記の面があることは間違いありませんが、中学入試の算数においてはその要素はずっと薄いと考えてください。
解き方を覚えてしまうくらい練習を積むことはあっても構いませんが、解き方を覚えることを目的に練習してはいけません。
 
「この問題、知ってる!この問題ならやりたい!」
 
ではなく、
 
「この問題は知ってるから、つまんないよ!
やりたくない!
もっと別のをやりたい!」

 
が正しい姿勢です。
 
 
さて、入試直前期になると、上位者のクラスでは、扱う問題の難易度がかなりのスピードで上がってきます。
そのため、「閃き」「飛躍」のような急速な進化のようなものが求められているように感じることもあるはずです。
ですが、そこで考えをやめてしまうのではなく、以前から扱っていたことの組み合わせに過ぎないことに気づいていってください。
自然と、自力で最後までいけるようになっていきます。
 
「閃き」という言葉は、
 
「閃かない」という思考停止
 
につながってしまう可能性もあるので気をつけましょう、ということですね。
 
 
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