【中学受験】食卓からカレーライスが消える日。

「先生、タマネギの生産量が一番多い県はどこでしょう？」
 
時折、生徒がいきなりこんなことを問いかけてくることがあります。
僕が算数の先生であることは確実に知っているはずですが‥‥。
 
「うーん、北海道‥かな」
 
「正解！！」
 
かろうじて、これくらいはわかります。
 
「じゃあ北海道で日本の総生産の何%を作っているでしょうか？」
 
「それは無理。全然わからないよ」
 
「ブブー。答えは65%でした」
 
 
ここまでは、まあ普通？のやりとりですが、ここからちょっとした一言で思いがけない展開になります。
 
「あぁ、そうなんだ。
一つ賢くなったよ。
君たちも将来大人になったらカレーとか、タマネギで美味しい料理を作ってくださいね」
 
この言葉に対する返答がかなり意外なものでした。
 
「いや、うちのカレーにはタマネギは入っていないですよ」
 
これには思わず苦笑い。
 
「ちがーう！！
それはお母さんが飴色になるまで、丁寧に炒めているからそうなるの！
しかも大切な子供のために、タマネギを泣きながら細かく刻んでいるんだよ！
その後で、staubとか圧力鍋とかル・クルーゼとかそんなようなので、きっと時間をかけて煮込んでいるんだ。
君たちのために!!
そういうことに感謝しないと！」
 
我ながらいいことを言ったなと思ったのですが、クラス全体から集中砲火を浴びます。
 
「先生、僕はうちでカレーを食べたことがありません！」
「カレーを食べるのは、ココイチとかだけです！」
「うちはハヤシライスなら作ります」
「レトルトを温めたことしかないです！」
 
これにはビックリ。
なんとクラス６人中５人が、自宅ではカレーを食べないとのこと。
カレーライスは日本の食卓から消えつつある‥‥のでしょうか？（笑）
そこで、一人がポツリと口を開きます。
 
「先生、信じてください。
うちは本当にカレーライスを作らないんですよ。
 
ビーフシチューなら作りますけど」
 
あっはっは。
なんだ、セレブの子だったか‥‥‥
 
僕は20歳を過ぎるまで、ビーフシチューなんて食べたことなかったような気がします‥‥。
 
 
※僕の感想はただのジョークですので、あまり深読みしないでくださいね。
その５人がカレーを本当にうちで食べないのかは、謎に包まれたままです。
 
 
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