【中学受験】塾の先生、とある大物経営者の方とお話をする(後編)

 
前編・後編に分けた記事は久しぶりですね。
前編の続きになります。
 
大先輩の経営者の方とお話していた時のこと。
「長嶋茂雄」というワードに厳しい反応がありました。
 
 

目指すのは長嶋茂雄じゃない

 
「アベくん、長嶋茂雄という選手を知っているのか?
君は現役時代を知らないだろうが、長嶋は確かに大スターだった。
でも、それは見せ方が上手だったという面が特に強い、と僕は思っている。
 
例えば、空振りだ。
ただの空振りじゃない。
身体がねじ切れるような、豪快な空振り。
それから、なんでもない正面のゴロを派手なアクションのプレイでアウトにしていたものだよ。
 
スターなんだから、もちろんそれでもいいんだ。
みんなは、そういう派手さが好きなんだから。
だから、国民にあれだけ愛されたんだ。
 

でも、本当のプロはそうじゃない。
難しいボールでも、バットの芯になんとか当てるんだ。
そして、正面のゴロは無難に、そして確実にさばく。
それがプロフェッショナルなんだよ。
仕事は、そういうことの積み重ねだ。
 
つまり、長嶋はなんでもない簡単なプレイを難しく見せた選手だったんだ。
でも君は人に何かを伝えることを仕事にしているならば。
 
簡単なことはもちろん、もっと簡単にして人に伝える。
難しいことも、簡単にわかりやすく伝えるんだ。

 
目指すべきなのは、そっちの方だろう?」
 
 

難しいことを、簡単に伝える。

 
僕がお話したかったこととは、父や母やあまりにも偉大だったり、大きな業績を残したりすると、その子供の人生にはまた別の難しさがあるのではないか、ということでした。
ですから、長嶋選手は完全に「スターの一例」として、たまたま挙げただけです。
どうして長嶋選手の名前を挙げたのか、自分でも説明できないくらいです。
現役時代のことはほとんど何も知りませんし、巨人ファンというわけでもありません(笑)
それが、思わぬ方向にお話が展開しました。
 
ですが、とてもヒントになる言葉でした。
先生の仕事の根本にあるのは、「伝える」ということです。
難しいことを、難しく発信することなら誰にでもできます。
中学受験の算数や、勉強すること自体はとてもシンプルなものなんです。
ですが、それが複雑に見えてしまうことも少なくありません。
その簡単さに受け取る側が気づけるように伝えること。
それを常に忘れてはいけない、という気づきにつながったように思います。
 
WISARDNETの感覚算数ドリル シリーズはまさにその点に集中して作成しています)
 
 

最高の算数の先生も、同じことを言っていた。

 
また、同時に思い出したのは、僕のルーツと言える思い出。
小学校時代に受けた算数の先生のことでした。
今でも尊敬している方なのですが、その先生も同じようなことを言っていました。
 
それを以前に書いた記事が SAPIXの霜山先生(イモ)です。
共通するものがある感覚が伝われば幸いです。
それをこれからも実践していきたいという思いが、さらにまた強くなりました。
 
 
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2 件のコメント

  • 阿部先生 こんばんは

    先生の文章は、シンプルなのに的確で適切な内容だなっていつも感じています…
    きっと、頭の中が整理整頓されているのかな?とも思います。でも、なぜか、そういう方って、机の上やお部屋の中はぐちゃぐちゃだったりしませんか?(笑)
    (すいません…私のごく少ない統計ではそんな感じなのですが…)

    当方の件ですが、手と目を離さなければ、このままでいいとのことでした。方向性についても、もう少しだけ夢をみてしまおうかと思っています…

  • >2581さん

    あまりいろいろと言い繕ったり、言葉で飾るよりはズバリと言った方が、結局よく伝わるということが年をとってわかってきました。
    先生という仕事で何かを伝えるときは、そのほうが絶対に喜ばれますしね。

    デスクは‥‥‥どうでしょう?
    そんなにキレイではないかも‥‥。
    ただ、パソコンの中身はすごくキレイになっているとおもいます(笑)
    ファイルの場所がわからなくなるので、整理整頓ですね。

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