前回の続きです。
まず、算数(=論理科目)と暗記科目の学習の違いを整理しましょう。
暗記科目の学習の流れ
必要な内容の講義を受ける。
その内容を記憶し、当然忘れていくから覚えていく作業を繰り返す。
もともと持っている知識量と、記憶力・投入するエネルギーによって差がつく。
テストが区切りになり、小テスト・月例テスト等で覚え直すように方向づけられ、入試の瞬間にピークがくる。
入試が終わったら、急速に忘れていく。
算数(論理科目)の学習の流れ
算数では、問題の解き方を覚えない。
最小限の道具となる考え方を学び、それを使って問題にアプローチをする訓練をする。
その中で考え方が定着し、常識として使いこなせるようになる。
結果として、徐々に難しい問題が解けるようになる。
その副次的な効果として、精確さが増し、解くスピードも上がる。
精確さ・スピードは訓練によってある程度は増すものの、最も大切で差がつくのはどれだけ深く考えられるか。
入試の瞬間が過ぎると、訓練によって得られた精確さ・スピードは、ゆるやかに下降線をたどる。
しかし、考えの深さは本人の能力として定着しているため、忘れない。
学習の仕方の違いを意識することが大切
細かいところはそこまで伝わらなくてもいいんです。
「勉強する」「学習する」という表現は同じなものの、取り組む内容は異なることがおわかりいただけるでしょうか。
問題になるのは、算数の学習に暗記科目の要素を重ねすぎてしまう場合です。
これは特に中学受験を意識するような、教育熱心なご家庭では非常に陥りやすい落とし穴です。
つまり、
「もっと速く解きなさい!」
「もっとミスしないようにしなさい!」
「もっといい点を取ってきなさい!!」
という訓練を重ねてしまうと、子ども自身が算数を暗記科目だと思いこんでしまうんです。
その子にとって算数はじっくり考える、面白みのある科目ではなくなり、減点法で評価されるつまらない科目になります。
すると、ミスせずに素早く答えを出すために、ひたすら筋トレのような訓練をすることが算数の勉強になります。
まずいことに、低学年のうちはそれでもいい点がとれるんです。
そして学習が進むと問題が複雑になってパターンが増え、暗記ではどうしても乗り切れなくなります。
そうなるといわゆる、
「応用力のない生徒」
「ちょっと聞き方が変わるとわからなくなる生徒」
「初見問題に弱い生徒」
になってしまいます。
そうならないためには……というところで次回に続きます。
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