サッカーや野球の試合のハーフタイムや、イニング間。
監督が選手を集め、
「集中しろ!!!」
と叫んでいる場面を見たことがあるのではないでしょうか。
おそらく、
「一つ一つのプレイを大事にしよう!」
「不用意なミスを相手につけこまれないようにしよう!」
「気を抜かないように!」
という意味合いで口にされており、
訓練された選手たちであれば、
多少なりとも気持ちを切り替えられる言葉なのかもしれません。
ただし、小学生が授業中に上の空の時、
家で机に向かっている時の、
完全に別の方向に気が行っている時。
この言葉をかけてもまったく意味がない、
というのが今回の記事の内容です。
小学生は集中できる環境に身をおけば、
大人が思う以上の集中力を発揮します。
その契機は面白い教材だったり、
教室の雰囲気だったり、
直前の先生のもっていき方だったりしますが、
子どもをその段階に保つ技術があることが、
いい教室、いい先生の資質の1つです。
ですが、「集中しろ!」と大人が叫ぶことで、
子どもの気持ちが変わることはほとんどありません。
当たり前だと思われると思いますが、
保護者の方とお話をしていると、
「うちの子は集中力がない」
というフレーズをかなり頻繁に耳にします。
大丈夫です!!
そんなことは当たり前だからです。
もちろん何事にも集中できない生徒である場合もゼロではありませんが、
家庭学習で集中力を発揮できる生徒はごく稀ですし、
それは低学年であればあるほどなおさらです。
それは集中力がないのではなく、
目の前の教材にたいして興味がないだけです。
好きなYoutubeやテレビにゲーム、
小説や図鑑、新聞に集中しているさまを
思い浮かべれば、なんとなくおわかりのはずです。
対して興味のないタスクに取り組む以上、
目標のラインを明確にして、
その後には自由を与えないと子どもが頑張るはずがない、
ということは明らかでしょう。
さて、Wisardの授業中、去年の出来事です。
いつもは隙あらば脱線、おしゃべりしたがる6年生が、
こと第1志望の演習の時は目の色を変え、
1点でも解いてやるという闘志をむき出しにして頑張っていました。
「最近、ずいぶん変わったね。
昔とえらい違いじゃない?」
と一声かけると、こんな返事が返ってきました。
「自宅より塾、
塾より会場の模試の方が集中できます。
いまも、うちで演習するよりも塾で演習する方が、
点数もいいような気がします。
でも、最近は問題のことしか考えなくなって、
時間がパッとたつ感覚が、
うちで勉強しているときもあるようになってきました。
オレ、すごくないですか?」
素晴らしいですよね。
いずれ多くの小学生がこうなってきますから、
ご家庭にできることは
自宅での演習は少なめの量に絞ること、
そして塾に元気よく送り出すこと!
を一番に考えていきましょう。
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