【中学受験】約束のネバーランド(2021中学入試エピソード1)

 
昨年度のWisard赤坂算数教室にて。
 
その6年生は飄々とした少年で、
独特のユーモアと感性を持っていました。
 
その場でのお話の雰囲気をこうしてテキストにするのは難しいのですが、
とても印象に残っているお話がありました。
 
今年度の受験エピソードの1本目として、
一番に頭に思い浮かびました。
 
 
なにかのタイミングで、
中学に入学した後のことが話題にのぼった時のときのことです。
 
「中学に入ったら、部活は何をやる予定なの?」
 
「バスケ部ですね」
 
「いいかもね!
君はとても背が高いしガタイもいいから。
自分から行かなくても、スカウトされそうなくらいだね。
でも、君が受ける学校はけっこうスポーツも強そうだけれど……」
 
「らしいですね。
何回も、インターハイに出ているらしいですよ」
 
「えっ、そうなの?
それは強すぎかも……。
 
もしかしたら、試合に出られないかもしれないけれど、
それでもいいの?」
 
「それは別にいいですよ。
単純に好きなので…………。
 
だから、受験が終わったら、
お父さんと約束していることがあるんですよ」
 
 
ここまでは、少年の前向きな意志のわかる、
とても眩しい会話です。
 
お父さんとした約束って、どんな約束なんだろう?
と気になりますよね?
 
「お父さんと約束している」というフレーズだけで、
僕の方がちょっとウルっとしそうになりました。
 
一緒に新しいバスケットボールを買いに行くのかな?
 
とか、
 
近くの公園で我慢していたバスケを、
思う存分プレイするのかな?
 
とか。
 
 
 
 
 
そう思って、どんな約束なのかをたずねました。
 
ところが、いきなり雲行きが怪しくなり始めました(笑)
 
 
「あれ、なんだっけ?
忘れちゃったな…………」
 
「え???」
 
「いや、約束は確かにしたんですよ。
お父さんにいまは、勉強を頑張れ。
ちょっと辛いくらいで約束を忘れたら、
寺に送るぞ!って言われたことは覚えているんです」
 
「え??(絶句)
お父さんと約束した内容を、忘れたってこと?
ちょっと、信じられないんだけれど(笑)」
 
「ヤバい。
マジで思い出せないです。
なんだっけなあ…………。
 
たしか、サインまでしたんですよ。
それから、お父さんにもサインさせたんです。
 
でも、紙に書いたからもういいやと思って、
安心してしまいました。
まったく思い出せる気がしないです。
 
先生。すいません。
お父さんとの約束は、
忘れました

 
「!!!!」
 
 
これ、細かい会話は覚えていないので、
あくまで、おおまかな再現です。
それでも、ちょっと信じられなくないですか??
 
あまりのことに、教室にいる生徒と先生みんなが、
目をまるくしながら笑っているという、
奇特な集団になってしまいました。
 
いま思い出しても、やっぱりメチャクチャ笑えます。
お父さんと約束したから、のくだりでちょっとウルっとした、
僕のピュアな気持ちを返してほしいですね(笑)
 
 
そして、彼は2月の受験で必死に戦い、
そのバスケが強い中学校に、実際に進学することになりました。
合格できたという嬉しいご連絡をいただいたとき、
 
「よかった……。
 
ほんとによかった……」
 
という、当事者というよりは、
 
孫を応援している
おじいちゃん

 
のようなコメントを連発していたことも、
きっと忘れないと思います。
 
彼が実際にバスケ部に入るのかどうかは知りませんが……………、
いまもっている彼のよさは、
いつまでも変わらないでいてほしいと思っています。
 
それから、お父さんとの約束はちゃんと思い出して、
それを果たしていることも願っています(笑)
 
ちなみにタイトルの漫画は読んだことがありませんが、
これしかブログの記事のタイトルが思いつきませんでした!!
ということで、悪しからず。
 
 
 
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