今春から中学校に進学する生徒と、もしかしたら最後になるかもしれない授業でのこと。
終わりに、こんなお話をしました。
「これからは、僕みたいな塾の先生に質問しなくても、家族の誰に聞いてもいい。
パパ・ママもすごく頼りになるはずだよ。
中学の数学では、ちゃんと勉強したことのある人なら誰でも最高の先生になれる。
中学数学はそれくらい、易しい。
だから、中高一貫の学習塾には、「中学数学は1年で終わらせて高校数学に入ります!!」みたいなところがあるんだよ。
志望校の過去問で、わからないところを家族に教えてもらっても、全然わからない、しっくりこないことがあったでしょ?
それは、中学受験の算数にはけっこう特殊なところがあるから。
これからはそういうことはないから、安心だよ。
君には、頼りになるお姉ちゃんもいるんだし」
彼女にはWisard史上稀な、国語のみの受講でWisardに通っていたお姉ちゃんがいました。
(算数のみを受講する生徒は少なくないのですが、国語のみの受講はかなり珍しいです)
正確には最後の数ヶ月は一緒に算数を勉強したのですが、秋の時点で完璧に仕上がっており、目を見張る力を持っていました。
ですから、ほとんど教えることがなく女子最難関に合格していった記憶があります(笑)
それを聞くと、彼女は少し考えて、首を傾げました。
「うーん、それでもお父さんやお母さんには聞かないような気がします」
「どうして?
お父さんやお母さんも、数学の方がずっと教えやすいはずだよ。
きっと喜んで一緒にやってくれるよ」
そう訊ねると、会心の答えが返ってきました。
「今までも、お父さんに質問したことはあったんです。
でも、なんやかんやでわからなかったり、結局うまくいかないことが多かったんです。
そういう時は、2人でお姉ちゃんのところに行くんですよ。
そしたら毎回必ず、
瞬殺する
んです。
だったら、初めからお姉ちゃんのところに行けばいいかなって」
あっはっは。
確かにそうですね。
生真面目な調子の彼女から、「瞬殺する」という言葉が出てきたのがおかしくて、大笑い。
とはいえ、妹の彼女もお姉ちゃんに勝るとも劣らない素晴らしい実力の持ち主です。
才媛2人の将来を楽しみにできるご家庭を羨ましく感じますし、そういったご家庭のお力になれたことを改めて誇りに思います。
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