用語解説:
オーバーキルとは、ゲームの対戦などで使われる用語。
体力ゲージが1ポイントしかない相手に、
10000ダメージを与えるような、
ものすごい一撃を喰らわせる、というような意味で使っています。
2021年度は、女子が特に優秀な年度でしたが……
2021年度に送り出した受験生は、
全体的に女子に優秀な生徒が多い年度でした。
男子は本番でそろって奮い立ち、本当によく頑張ったなと、
感心することもたくさんありました。
ですが講習等、男子混合で行う授業では、
全体的に女子が圧倒しているような状況でした。
その中で、算国ともにずば抜けてできるな、
と思っていた1人の男の子のことを書きたいと思います。
志望校は決して無理をしていなかった。
その少年は、開成も含めて御三家を受験しても、
全く問題ないくらいの実力者でした。
ですが2月1日校は決して無理をしない学校に設定し、
必勝態勢で入試に臨んでいました。
(学校名は一応伏せておきます。
なんとなくお分かりになりそうですが、
このラインには複数の中学校があるため、
絞ることはできないはずです。
伏せる理由は最後までお読みになれば、おわかりになります)
明確な志望校があり、そこに合格して通うために、
中学受験は頑張るぞ、という方針がご家庭にしっかりあったのです。
我々が、
「志望校のレベルをさらに上げても、大丈夫ですよ。
2月1日の入試では、相当余力がある状況です」
とお伝えしても、その考えかたが揺らぐことはありませんでした。
この方針は、個人的には大賛成です。
看板としての出身校名より、最も大切なのは中身。
6年間の成長。
12才という年齢は、
これから学生としての学びを本格的にスタートしていく段階です。
まず受験勉強を頑張り、そして合格をもらうこと。
これが最も優先すべきことです。
まず、努力して結果を出したという実績が、
生徒にとって大きな糧になると感じているからです。
学校名の「箔」のようなものが気になるご家庭は多いと思いますが、
10年たってからキャリアとしては、基本的に大学名だけしか見られません。
中学入学後、それなりに余力のある状況でスタートすることは、
大きなプラスだと感じてもいます。
これは、個人的な経験もあると思いますが……。
つまり、
「頑張れば、なんとかなるな。
まあ、いま頑張らなくても適当にやっていけそうだし、
とりあえずのんびりやるか」
という状況をつくることは、
中高一貫の6年間をのびのび過ごすうえでは、とても大切なことに思えます。
あまりよくないと感じるのは、
「全力で頑張らないと、周りについていけない!!
レベル高すぎ!!このままではマズい!!」
という状況。
短期決戦であれば、競争のあるよい環境なのでしょうが、
せっかくの6年間を、こんな追いかけられるような気持ちで
過ごすのはもったいないと考えているのです。
中学受験では、合格率50%程度の受験が当たり前すぎる
中学受験においては、難易度を横並びにした、
リスクのある受験のしかたを選ぶ生徒・ご家庭は少なくなく、
(Wisardはそれがかなり少ないほうだと思うのですが)
80%以上合格する学校を第1志望に設定することは、
非常に少ないのが実情です。
開成や筑駒であれば、80%の合格率は神童レベルなので、
それ以下の合格率で挑むことはやむを得ないのですが、
受験生の過半数が、2/1の入試の合格率→50%程度 で受験するような現状は、
小学生にリスクをとらせすぎているのでは、といつも感じています。
しかし、その少年は決して油断していませんでした
さて。
2月1日であろうとも志望校に余裕で受かる、
というほどの実力を身につけていた彼ですが、
本人はいたって謙虚でした。
自分なんてまだまだだ、というくらいの低姿勢でありながら、
僕が期間をあけて授業を担当するごとにみるみる力をつけており、
そのギャップがとても印象的でした。
そして、栄東中学校の入試を全体1ケタ順位という驚異的な結果(!!)で通過し、
本番を迎えます。
全然オーバーキルのところまで話が進みませんでしたが、
長くなりましたので後編に続きます。
一般論に脱線しすぎてしまったかもしれません……。
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