【中学受験】「よく考える生徒」「粘り強い生徒」とはどういう生徒のことか。

 
6年生の授業でのことです。
授業が終了し、1人の生徒を残して直接解説する必要のある問題を扱っていた時のことです。
 
もう21:30を過ぎていました。
生徒たちが一気に帰っていくと、教室は驚くほど静かになります。
ふと後ろに目をやると、少年が壁に寄り掛かって黙って本を読んでいるではありませんか。
 
「なんだなんだ、どうしたの?」
 
と声をかけると、算数の授業で一番最後に解いた立体図形の問題が気になるから、最後までやりたいとのこと。
(2)までを解説し、(3)は解かなくていいという指示で扱っていませんでした。
算数の授業が終わる瞬間に、彼がその問題に粘っているのは気づいていたのですが、やや難易度の高い問題だったので、そのままにしてありました。
彼であれば十分に理解できる問題だったので一緒に扱い、1分くらいで終了。
 
「なーんだ、
切断の仕方はあっていたんですねぇ~」

 
すっきり飄々と帰っていきました。
 
 
このエピソード、とてもいいエッセンスが詰まっています。
 
・(先生がこれはやらなくていいと言っているのにも関わらず)もうちょっとでわかりそうなんだ、という手ごたえを本人がつかんでいたということ。
 
・(普段は自分から先生に聞きにいく方ではないのに)それを教室に残ってわざわざ質問するというアクションに移せたということ。
 
・こんがらがっていた糸が解きほぐされ、「なるほど、そういうことか!」というロジックが明快に通る体験をできたということ。

 
難関中学校を狙う受験生は、「自分で考え、行動できる、生きる実力に溢れた若者」の「卵の卵」です。
ですが、そういった素質の芽は小学校6年生であれば、周囲から見てすぐにわかることもあります。
 
彼は、とてもよく考えているんです。
 
「勉強しなさい!」
「努力しなさい!」
 
周りからそう言われているから考えているのではなく、ただ単に
 
「そうしたいから」
「何となく気になるから」
「理解できないと気持ちが悪いから」
 
そうしているのです。
 
これは教えれば誰にでもできることではありません。
素晴らしい素質を持っていると思います。
来年の2月1日、それを答案にしっかりと残せるように、準備万端整えるのみです。
 
 
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