【中学受験】2023年度 開成中学校の算数 講評+解説動画

 

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開成 算数の特徴

 
開成の算数の特徴は
 
① 年度によって問題構成・難易度の違いが大きいこと
② 受験生の水準が都内の中学校の中で最高レベルであること
③ 強化すべき単元は立体図形・速さ・数の性質・場合の数
④ 長文化の傾向があり、ボリュームの大きい大問の攻略は1つのテーマ

 
です。
 
 

① 年度によって問題構成・難易度の違いが大きいこと

 
どの年度を拾っても類似した出題を貫く中学校
(わかりやすいところでいうと、慶應中等部や豊島岡)の正反対です。
 
出題の意図としては、学習塾でガチガチに準備してきた生徒ではなく
(暗記能力・積み重ねる学力は、平易な出題をする理社で評価するとして)、
頭のいい生徒・数理的な能力の高い生徒を
合格させる入試問題を目指している、ということになると思います。
 
 
ただし、当然のことながら出題に安定感はありません。
 
素晴らしい入試問題だと感じるような良質な出題の年度もある一方、
受験生の全員が解けるような平易な問題ばかりの年度や、
受験生のほとんどが手も足も出ないような難問の割合の多い年度もあります。
 
「どのような問題が来るかは予想できない」
 
ということを前提に、受験生は準備すべきとだと考えます。
 
 

② 受験生の水準が都内の中学校の中で最高レベルであること

 
これが最も重要なポイントかもしれません。
 
とにかく受験生のレベルが高いのです。
どの学習塾においてもトップクラスの子どもたちが
一発勝負の短期戦でしのぎを削ります。
まさに、これからの日本を担う、神童たちの戦いです。
 
 
その厳しさは並大抵ではなく、
出題形式どうこう以前に、
そもそも圧倒的な実力が求められると考えるべきです。
 
「開成しか受ける学校がない」ような生徒にしか
受験をお勧めできないくらい、厳しい競争です。
 
 
後述するように、2023年度の算数は易しい出題でしたが、
それにしても 合格者平均点76.4/85点 という得点、
(アベレージで小問2問しか落としていない、
大問5個のうち1つでもわからなければ即アウト)
は、それを示しています。
 
 

③ 強化すべき単元は立体図形・速さ・数の性質・場合の数

 
この4単元は非常に出題比率が高く、
明確に強化すべきです。
 
学習塾の授業において、
 
上記の単元については全問題を解くつもりで準備すること、
「中学への数学」テキストは上記単元の月のみ、
日々の演習ページを全問解くこと、
 
あたりがわかりやすい対策です。
 
この単元については、
「準備万端だ!どんな問題でもこい!」
というくらいの準備を目指しましょう。
 
 

④ 長文化の傾向があり、ボリュームの大きい大問の攻略は1つのテーマ

 
これは近年の傾向です。
 
大手の中学受験塾の授業では、
解くのに1問あたり15分かかる問題の演習→15分かけて解説、
のような形式はとりづらい、
という形式としての制限があります。
 
そのため、どうしても自宅での過去問演習や学校別の模試のように、
受験生が長文問題に取り組む場面が限定されます。
 
 
一問一問の解法力を磨くことが最優先のため、
それほど意識する必要はありませんが、
少なくとも、
 
・長文問題を読むのが面倒という理由でいやがる
 
ことは避けたいため、その場合のみは強化が必要です。
 
そういった受験生には、比較的平易な長文問題を用いて
慣らしていくという対策は効果的です。
 
 

2023年度 開成 算数 総評

 
開成の算数は3題構成/4題構成の年度がほとんどで、
小問集合の有無も年度によって異なります。
 
2023年度は平成6年度以来の珍しい5題構成でしたが、
難易度としては極端な難問はなく、高得点勝負の入試になりました。
 
その場での思いつきや高難度の書き出し・調べ上げではなく、
標準の難易度の問題をしっかり処理していく正確さで、
大きな得点差がついたものと思われます。
 
 
大問1 速さ・2 平面図形・3 立体図形は
1問たりとも落としたくない難易度ですが、
大問1は正しいルートを辿れないと、
全問落としてしまうことも考えられ、その意味では怖い問題です。
 
 
大問4 規則性は、
受験生によって書き出しとダイヤグラムで、
大きく解法がわかれたはずです。
いずれにしても、「必ず規則性があるはず」という方針で、
18回目までしっかり調べあげることができれば、
完答も十分に可能です。
「合否を分ける1題」を挙げるとすれば、この問題です。
 
逆にこの問題が(1)しか正解できないようだと、
合格点を確保するのは難しくなります。
 
大問5 場合の数は、問題はそれほど長文ではないものの、
問題文を読み解いて設定に従って論理を進める力が試される内容でした。
ア~キのうち、オまでは平易なため、
最低でもここまで正解し、できればカまで正解したい問題です。
 
 
 
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