意志あるところに道は開ける

Uくんのお父さん(2018年度/海城中 進学)

2月4日の朝、前日の受験の結果を自宅で確認し、息子の中学受験という挑戦に幕が下りました。
合格を確認した直後、真っ先にWisardに結果を報告する息子の姿を見て、3年間Wisardにお世話になって本当によかったと思いました。

1日の試験では、不得意な算数で点数が取れたものの結果は不合格。
親としては忸怩たる思いを持っていました。
しかし不合格の通知を知った本人は、下を向くことは一切ありませんでした。
すぐに、どこが失敗したんだろう、確認したいと言って、Wisardに向かいました。
見直しが終わったあとには「明日もう一度挑戦する」と、いたく前向きでした。
幸いにも2日に受けた第二志望校の結果が合格(当日発表)でしたので、3日の朝は「これが最後の試験だ」と相当な覚悟をもって試験に臨んだようです。
その清々しくもあり、自信に満ちた息子の横顔を見たときに、偏差値的には全く届いていない試験でも、たとえ結果はどうであれ、3年間努力し続けられたという事実と、本人の達成感こそが中学受験で得られる成果ではないかと考えさせられました。


さかのぼること3年前、中学受験をするともしないとも決めないまま受けた、四谷大塚の全国模試から息子の中学受験は始まりました。
家庭の事情もあって、当初は通信学習(予習ナビ)で学習を進めていましたが、夏休み頃から算数の理解が追いつかなくなり、あわててフォロー授業に対応していただけるWisardの門を叩いた次第です。
その後も通信学習+Wisardという形式で勉強を進めつつ、5年生の後半からは週テストのみ校舎で受けるようにしておりました。
6年生を迎える段階で阿部先生より通塾を勧められたことを踏まえ、四谷大塚ではなく、敢えてSAPIXに入塾することにしました。
当初はカリキュラムの違い(算・理・社)、授業の進め方の違いに戸惑う場面もありましたが、Wisardと家庭で連携を取りながら乗り切り、夏休み前の定期テストでは望外の好結果が得られるまでになりました。


そんな受験勉強に暗雲が立ち込めたのが6年の夏。
夏期講習という連日の通塾という経験が初めてだったことに加え、教材の難度が上がり、並行してWisardで始まった過去問演習に苦戦したため、成績(特に算数)が急降下。
クラスも下がり、秋からの模試でも見たことのないような成績を連発し、過去問演習でも合格点に全く届かない・・・。
親としてはかなり気を揉む状況が続き、第一志望を変えたほうがいいのではと幾度となく阿部先生に相談したことも。
それでも、本人の実力を冷静に把握していただいていたWisardの先生方に、最後まで「大丈夫です」とフォローをしていただきました。
最終的には1月受験の結果を見てから最終判断しましょう、というところまでに至ったのが11月末。
1月受験の緒戦で結果が出ず、第一志望校が受けられないかも・・・という状況に陥った時でも、2月1日の結果が不合格だった時も、4年生の時から抱いていた志望校に対する本人の意思は、一度も揺るがなかったと思います。

3年間、がむしゃらに前に進んできた息子には、これからはゆっくりと周りを見回して、進むべき道を自分で見つけて欲しいと思います。
道が見つかれば、自分で勝手に進んでくれるでしょう。
その時には、是非、中学受験でがんばった経験を活かしてほしいと思います。


【この体験記をご覧いただいている保護者の皆さまへ】

我が家では、振り返ってみれば、家庭学習では親が心配になって勉強に関与しすぎ、SAPIXの膨大な教材の対応に右往左往する等、決して順風満帆な3年間だったとは言えません。
また、通信学習、Wisard・SAPIX転塾等、普通の受験生に比べればかなり遠回りをさせてしまったのではないかとも思います。
今思えば受験への関わり方など、反省すべき点も多々あります。
受験を始めた当初に塾の機関誌で見かけた「中学受験は親の受験です」という言葉を痛感しています。
それを踏まえて、毎日目にする子供を前にして、なかなか難しいとは思いますが、「子供を信じる」「心配しすぎない」ことを心がけてみてください。
また6年生の夏から始まる過去問演習は、点数ではなく「復習」と「何年分やるのか」を意識して取り組まれることをお勧めします。
そして困った事があればすぐにWisardに電話しましょう!

Wisardよりメッセージ

進学おめでとうございます。

大切なお子さんをお預けいただき、ありがとうございました。
Wisardを信頼して下さり、連絡を密に取り合いながら、お子さんの成長を見守ることができた1年間でした。
失礼ながら、共に長く戦った戦友のような気持ちでおります。

中学受験に向けて、ご両親はもちろん、我々もハラハラする場面も多くありました。
ですが、お子さんは一貫して前向きで、労を惜しまずに目標に向かっていくことができていました。
3年間、一度も本人の海城への気持ちがブレることはありませんでしたし、十分に合格を狙える力をお持ちでしたので、2月1日の海城中受験に迷いはまったくありませんでした。

しかし、2月1日の不合格をもらってしまった時は、もはやこれまでかという気持ちも正直ありました。
ご両親もおそらく同じだったはずです。
そこで、最後に彼が底力を見せてくれたこと、大人が勝手に高すぎると決めかけたハードルを自力で乗り越えたこと、素晴らしいことだと思います。
息子さんの成長を、ぜひ楽しみになさってください。
将来有望な若者に、きっと育つはずです。

阿部

2018年