赤坂教室

短い期間での受験

Kくんのお母様(2024年度/武蔵中学校 進学)

5年生5月から通塾を始め、比較的短い期間で入試に挑みました。
とにかく復習が嫌いで、宿題を提出するよう促されても提出せず。
一応コピーは取っていましたが、漢字以外はほとんど役に立たず。

息子は小学受験もしていて。
親子面接試験当日、あまりに言うことを聞かない息子を叱っていて、
ふと鏡を見た時、眉間の皺の痕がくっきり残ったままになっている事に気づき、
皺を手で引き延ばしてみたが、まるでなくならず。
もうすぐ親子面接が始まるというのに。
そして、怖い顔してまだ幼い息子をしばらくの間叱っていたのか……と自責の念に駆られ。
このことを胸に留め、中学受験はなるべく笑顔でいようと決めていました。

そもそも、やれやれと言って叱られて勉強する事は楽しくないんじゃないかな、とも思い。
顔ヨガの動画を見て口角を上げて笑顔を作る練習をし、
少しイライラしたら鏡の前に立ち、顔ヨガの手順で無理矢理笑顔を作る。
これが結構気持ちの切り替えに効くのです。

それでもあまりに家庭学習をしない息子に、10回は雷を落としたとは思います。
雷を落としたというより理詰めで説教で、息子からしたらウザい以外の何物でもなかったと思います。
そしてちっとも彼の心には響きませんでした。
早起きが大の苦手でどうにか直そうと、色々工夫をしましたが、結局直らないまま。


入試前日は、ホテル宿泊に決めました。
武蔵の近くにはセミダブルベッドが1台の部屋しかないホテルしかなく、
とても狭くて私はよく眠れませんでした。
でも、息子は(私と同じお布団だから)よく眠れたそうです。

幼稚園生の時から、緊張すると両腕をペンギンのようなポーズにするのですが、
正に武蔵へはそのポーズで、私にじゃあね! の一言もなく、どころか視線も向けないまま、
校舎に吸い込まれていきました。
自覚なく緊張しているので不安になりました。
ですが、お昼に笑顔で出てきました。

急いで昼ごはんを済ませ、夫の運転で午後会場へ向かいます。
午後入試はペンギンにはならず、挑む事ができました。
それでも帰宅するともう夕方で、少ししたら2日入試の学校の近くのホテルへ車で移動。
今度はダブルベッドで余裕がありました。
ところが私も無意識に緊張しているのか、ほとんど眠れずに朝が来ました。
息子はまたもや(私と同じお布団だから)よく眠れたようです。

2日入試でもペンギンにはならず、そして余裕な感じで出てきました。
国語の解答がどうしても気になる、と言うので、
まだ入試が続く可能性はあるものの、帰宅してから、2人で答え合わせをしました。
「そんな感じで書けているならオッケーだと思うよ!」と言うと、
息子は満面の笑みを見せ、満足したようでした。


正直、武蔵も第二志望も合格できる確信のようなものは全くなく、
挑戦できただけで十分だ、と思っていました。
ですが、何と2校とも合格していました!

いつも私にベタベタしてくるのですが、もう身体も大きいし、それを拒否していました。
合格がわかった時、 「ほら! 今はいいんだよ!」と両腕を広げてみましたが、
何と私に抱きつく事なく、子ども部屋へ向かい、お兄ちゃんに合格を報告に行ってしまいました。
リビングで一人取り残されました。

受験のテーマソングはぼっち・ざ・ろっくの結束バンド、
特に「青春コンプレックス」「ひとりぼっち東京」。
このアニメ、不器用な子が挑戦して行くような話で、息子の受験と重なるんです。
メンタルタイムトラベルに良さそうです。
この曲を聴けばきっと、どんな事も懐かしい思い出となって蘇ってくれるはず。

のほほんと過ごしていそうに見えて、ほんの数ヶ月前と比較してみても、
特に精神面での成長を感じます。
口調も変わってきました。
中学受験をして本当によかった、と思います。

Wisardへは集団塾入塾よりもっと前から、通わせたい、と思っていましたが、
急な引っ越し等があり、通い始めたのは6年生9月からとなりました。
しつこく問い合わせをして、ご迷惑をおかけしました!

短い期間でしたが、信頼できる先生に教わり、
算数にさらに自信をつけられた事、感謝しております。
他の生徒さんと阿部先生との会話を盗み聞きする事を楽しみに、通っていました!

阿部先生が社会は直前に暗記したような話を聞いてきて、
自身も1週間前に苦手な植物と歴史をガッと集中してやっていました。
武蔵の入試では何と苦手な範囲はまるで出ないという奇跡が起きていましたが、
それでもこの阿部先生から盗み聞きしてきた話はとても役に立ちました。
大変お世話になりました。

Wisardよりメッセージ

進学おめでとうございます。

ペンギンエピソードは全く想像がつかないのですが、何となくの想像だけで笑ってしまいました。
お子さんはいつも草履と短パン姿で俳優のように、悠然と教室に現れていましたが、
算数を深く考えられる思慮深い少年でした。

計算が得意なのではなく、考えることが上手なんです。
算数については、申し分のない万全の状態で送り出すことができました。
苦手単元が出題されなかったという幸運はあとで伺いましたが、
武蔵中はとるべき生徒をとったと確信しています。

「中学受験をして本当によかった」

そう言っていただいて、生徒を送り出すことが我々の仕事です。
それを果たすことができ、うれしく思っています。

阿部

2024年