今回は、中学受験におけるカンニングについて書きます。
算数について、だけなのでかなり限定的な内容になります。
お伝えしたいのは、ちょっとしたズルをしてしまう子どもは少なくないこと、みんなそれを乗り越えてしっかりした学生に育つこと、です。
テストでのズルだけでなく、普段での学習でのズルも含めて、ですね。
いくつかのパターンがあります。
A:家庭学習で、適当にマルバツをつける。
×のものも○にする。×をつけて答えを書くだけで、解き直さない。
前者は、保護者が解答と照らし合わせて気づくことがあります。
後者は、解き直しの形跡がないので、先生が気づきやすいズルです。
Wisardの算数の先生は、解き直しをいい加減にするのが大嫌いです。
ですから、その点は厳しく注意しています。
このAパターンが一番よく見るズルですが、きちんと納得しないと気が済まないというメンタルを育てられれば、決してズルはしなくなります。
B:家庭学習で、答えを丸写しする。
ノートを見ていればわかります。
算数で解き方を丸写しする生徒はまずいません。
答えだけだったり、どう見ても解答に至るルートをとってないノートはかなりわかりやすいです。
逆に正解するはずのない問題を正解しているような生徒には、マークがきつくなり、それを正すことができる場合もあります。
C:教室で、隣の生徒の答えを見る。
このあたりから、かなり深刻になってきます。
ズルをしても何にも得るものはない、という感覚を持っていないことになるからです。
そして何より、そんな気持ちでやっていたら、間違いなく勉強は苦行です。
そんな生徒が伸びていくはずがありません。
D:教室で、あらかじめ配布されている答えを見る。
サピックスのように授業中に解答を配布する教室の場合です。
信じられないことですが、カバンの中にある答えを何とかして見ようとする生徒は存在するらしいです。
これは悪質な上に絶対バレるに決まっていることさえ気づけておらず、かなり危うい精神状態ですね。
(実際に授業中に見たことはなかったので、伝聞情報ですが。
もしも発見していたら、二度とそんなことをしようという気にならないほど叱っていたと思います)
A・Bのパターン
ご家庭での「勉強、終わったの?」、あるいは教室での「宿題、やってきた?」に対して、その場しのぎで楽をしたいから、やってしまうんですね。
大なり小なり、ほとんど全ての生徒がしたことはあるはずです。
学習を進めるうちに、そんなことは何の意味もないことがわかりますので、次第にやらなくなり、一人前の学生になったら決してしなくなります。
ちなみにアベの場合。
小5の時、国語読解の塾の宿題の答えをそのまま写したことがありました。
しかし、間抜けなことに別のページの答えを写していることが発覚、本文の内容を問われ、答えられませんでした。
先生に死ぬほど怒られ、それ以来はきちんとやりました。
そして、気づいたら答えなんか写しても意味なくない?ということに気づきました。
C・Dのパターン
いい点をとりたい、という気持ちが強すぎて、手っ取り早い手段に出てしまうケース。
生徒本人がいい恰好をしただけの場合もありますが、ほとんどの場合は保護者からの勉強に対するプレッシャーがキツすぎることが原因です。
子どもに結果を出すことだけを求めると、そんなゆがんだ形であらわれることもあります。
一過性のこととはいえ、子どもをそんな気持ちにさせないように導くことが大切だと思います。
記憶に残っているエピソード
今でも忘れられない出来事のことを書いておきます。
もう10年以上も前ですが、女子御三家クラスの授業を担当している時のこと。
秋口くらいのことです。
クラスを引っ張るような、優秀な女の子が演習終了直前に隣の生徒の答えを写したことに気づきました。
しかも、元々書いていた答えは正解だったのに、それを消して書き直していました。
その答案を回収した時に、「自分の力を信じて、正々堂々といけ!」のようなコメントを書き、遠まわしに導こうとしました。
翌週、復習ノートを見ると、「合っていたのにズルをしてしまった。バカ!もうしない!」とコメントがつけてありました。
この子のような力のある生徒であっても、心が弱くなって結果が欲しくなってしまうことはあるんです。
しかし、きちんと向き合うように方向づければ、自ら修正することができます。
そして、その方が残るものは大きいはずです。
まとめ
カンニングはクセになってしまうと、非常によくないことです。
自分の実力が把握できなくなり、アタマをきちんと使えなくなります。
しかも罪悪感が大きいため、精神衛生上もよくありません。
そしてカンニングがクセになった治らなかった生徒は、当然ですがほとんどの場合は本番で失敗します。
集団クラスの授業をしていると、ズルをしている生徒はよく見れば非常に目立ちます。
先生にはバレバレなんです。
だから必ず指摘されますし、ほとんどの場合はすぐにやめます。
大切なのは、大事なのはいかに頭を使うか、多くを身につけるかということであって、その場しのぎの学習ですらないズルは意味がないことは、どの生徒も頭では分かっているからですね。
最後に。
カンニングをした生徒が全員、狡猾で卑怯な人間であるということはありません。
上記に書いた通り、「楽をしたい」「いい点をとりたい」という気持ちが間違った方向に出てしまったということにすぎないんです。
1度のズルが取り返しのつかない過ちではないということを、声を大にしていいたいと思います。
きちんとした子供であれば、ズルをしたことをずっとひきずって後悔しています。
しかも、教会の懺悔室みたいなものはないですから、誰にも言えません。
そういう後ろめたい気持ちを、もう二度としないという行動を重ねるうちに忘れていくわけです。
成長過程でズルをしてしまうことは、誰にでもあります。
大切なのは、それを習慣にせず、恥ずかしいことをしてしまったという気持ちをもって次に進むことです。
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