教室でのため息は禁止！！
授業中のこと。
センチとメートルを間違え、
現実的にありえない答えを出していることを指摘された女の子が、
深いため息をつきました。
こんな時には話すことは決まっています。
「ため息をつかない！！
ため息なんてついていたって、何もいいことないでしょう。
自分の気持ちが下がっていくだけ。
ひとつも、いいことないよ！！」
先生が教えられることの中で、価値があると思うこと
僕が生徒に教えることができることの中で、
「～の問題は、こうやって解こう」
という算数の情報は、最も頻繁に教えていることではあるのですが、
重要レベルローです。
「算数でも、こたえというものは探して、見つけるものだ。
そして、正しいかどうかをしっかり確かめてこそ価値がある。
やり方なんて、自由でいい。
正解にこだわれ！！」
例えばこういう問題を解く上でのアプローチのしかた。
ひろい範囲に応用のきく考え方。
これが重要レベルミドルです。
そして、
「他人から与えられるものには、たいして価値はない。
自分の力で得たものこそ、人生を豊かにしてくれる。
全ては自分次第だ。
人生を楽しめるだけの実力をつけられれば、
未来はきっと、めちゃくちゃ面白い」
例えば、こんな生きるうえでの考え方のような情報が、
重要レベルハイ、ということになります。
ただ、こんなことばかり言っていたら、
ただの押しつけがましい説教野郎になるだけですし、
必ずしもお子さんを預けてくださるご家庭のご意向と一致するとは限りません。
ここぞという時にしか、明確に言葉にはできないこと。
少しずつ伝えていくべきことだと思っています。
「ため息をついてはいけない」
は、このレベルハイの情報に該当すると思いました。
しかも、その子は考える力がしっかりあり、
勉強にも真面目に取り組める、とても有望な生徒です。
ですから、いい機会だと思って、お話をしたわけです。
ポジティブなマインドを持つことは大切
別に横文字を使いたいわけではありません(笑)
常に前向きな精神で、取り組んでいくことはとても大切です。
子どもを消極的な性格に育てたくて、
学習塾にお子さんをお預けになるご家庭はそうそうないでしょうから、
自信をもって伝えられることですし、
大事なことだなと思って、話しました。
ブログに取り上げているということは…………
さて、わざわざ取り上げているということは、
当然続きがあります。
なぜため息をつくべきでないか、ということを話した後に、
もう一言、つけ加えました。
「お父さんやお母さんも、
ため息なんてつかないでしょう。
それは、僕が言っている理由からだよ！！」
そう言うと、お話は思いもよらない展開を見せました。
「たしかに、お父さんはため息をつかないですけれど、
お母さんは
けっこう
ため息つきますよ！！」
彼女がそう言い返してきたのです。
お母さんのため息
「お母さんがため息？
うーん、それは例えば、
トーストを焦がしちゃったときとかじゃないですか？」
「いいえ。
その時は
叫びます」
「なるほど(笑)
それじゃあ、お母さんがため息をつく時ってどんな時？」
おそるおそる聞いた質問のこたえは……
その子はお兄ちゃんもつい先日卒業したばかりで、
とても大切に、上手にお子さんをお育てになっているご家庭であることは、
よくわかっていました。
【中学受験】言うようになった６年生。銀英伝の続きが読みたい。
しかもそのお母さまはとても上品な方で、
傍から見れば、完璧なお母さまのように見え、
ため息をついているイメージはまったくなく、かなり意外でした。
ですがもしも万が一、勉強がらみのため息だったら、
イヤだなあと思って、おそるおそる聞いてみました。
すると、ズッコケるようなお返事が返ってきました。
「うーん、
腰が痛いときとか、
ですかね」
安心、癒される答えですね(笑)
とてもホッとしました。
やはりわかっていたことではありますが、
勉強がらみでため息をついてしまうような、
アマチュアなお母さまではなかったようです。
しかし、完璧なお母さまのイメージが少し…………
崩れたような気がしますが……(笑)
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