【中学受験】算数は答えがあっていればいい→それが学習法にどうつながるか。

 
前回の記事では、
 
・算数と数学は同じ学問。
 
・小学生にとっては「正解することが最優先」
→答えを発見し、確かめるための自分の武器となる解法を、
少しずつ身につけていけばいい。
 
・中高生以上にとっては、「正解するだけでは十分ではない」
→その結論に至る論理を理解し、説明できることが重視される。
 
ということを書きました。
 
 
さて、Wisardは中学受験生向けの教室なので、
これが学習のアプローチにどうつながってくるかをお伝えします。

「算数は答えがあっていればいい」

だからどうするのでしょうか。
 
 

正解を最大限評価する。安易な不正解はゼロではなくマイナス

 
まず、正解は高評価、Good!!でよいです。
正解は最高。教室では一貫してそのように評価しています。
 
逆に、確認不十分な安易な答えは低評価、Bad!!です。
 
 
大切なのは、いったん出てきた答えに対して、
それを検証する視点を持つことなんです。
必要があれば問題文の設定を確認、
自分の操作を確認し、
さらに、答えが正しいかを確認する別ルートを探る。
 
ほんとうにその答えでいいのか?
確かめは十分か?
もう1回チェックしよう、
そして次はチェックしてから先生に見せよう。

 
授業では、この繰り返しです。
その繰り返しで、少しずつ正しい解答のしかたを身につけていくことができます。
 
 

解法の統一・押しつけは不要。できるだけ避けましょう。

 
そしてよくあるのが、
算数を学ぶことにおいて、
 
「そのやり方ではいけない」
「こうやってやりなさい」
 
という圧力を周囲がかけること。
(Wisardではほとんどありません。
例外的にそれが生徒に有益である場面のみです)
 
 

算数は自由な科目。解き方は強制しない。その例。

 
例えば、
 

【例題1】50円切手と80円切手をあわせて20枚買い、
合計金額が1210円でした。
それぞれの枚数は何枚ですか?

【生徒】80円で10円はつくるのムリだから、60円かな?
じゃあ、7枚にして560円。
残りは13枚で、650円か。
ワオ!!一発正解だぜ!!

 
これ。
問題ありますか?
ありませんか?
 
 

【例題2】以下のような数列があります。
 
2・3・4・3・4・5・4・5・6・5・6・7・……
 
50番目の数はいくつですか。

【生徒】うーん、なんか階段みたいになってる?
まあよくわかんないけど、50個くらい書いちゃおう!
1段3個ずつにしてみるか。
 
なんかヤバそうだから。
もう1回、目でやってみよ。
おしあってたぜ!神!!

 
これはどうでしょう?
全部書き出しちゃ、ダメですか?
いけませんか?
 
 
これでいいんですよ!!
 
 

「正解したこと」「確かめたこと」を最大限に評価する。

 
間違っても
「つるかめ算は面積図を書きなさいって言っているでしょ!」
「計算で求めないと、時間がかかるよ!」
 
などと教えてはいけません。
 
そんな指導者にあたることは不幸だと思います。
それで算数が好き・得意になるわけがないんです。
 
なぜなら。
一目で答えの導き方がわかる問題なんて、
算数全体のほんの一握りなんですから。

 
「おお、一発で当てたの?いいね!」
「全部書き出したなんて偉いじゃん!よし、次いってみよう!」
 
が正しい対応です。
 
 

別の解法・アプローチはあとで紹介していけばいい。

 
もちろん上記の問題には、
使いやすい定石や論点が存在し、
それを教えることも大切なことです。
 
先人たちが考え出した、確かな技術を受け継いで、
それを利用して考えるんです。
Standing on the shoulders of the Giants.です。
 
ただ、それはまず正解を出そうと、
一生懸命に頭を使った後、でなくてはいけません。
 
 

答えがあっているだけではダメ。
やり方を覚えなさい、と強調しすぎるとどうなるか。の例

 
では、算数の問題を解く上で、
「きちんとしたやり方でないといけない」
「正しい解法を覚えなさい」と
強調して指導するとどうなるでしょうか。
 
一目で解法のわかる一握りの問題しか解けなくなり、
算数はつまらない科目になります。
 
 
わかりやすく言うと、
 

【例題1改】50円切手と80円切手をあわせて20枚買います。
所持金が1500円の場合、80円切手は最高で何枚まで買えますか。
 
【例題2改】以下のような数列があります。
 
2・3・4・3・4・5・4・5・6・5・6・7・……
 
□番目までの合計は200になります。
□にあてはまる数を答えなさい。

 
 
こうなると、とたんにできなくなってしまうんです。
 
一方、答えを見つけようという指針で考えられている生徒にとっては、
どちらもほぼ同じ問題です。
 
つまり、算数おいて「自由に解いていい」というプログラムで学ぶと、
どんな問題に対しても、工夫してアプローチできる生徒になります。
 
 
「解法を覚えなさい」と強調しすぎたプログラムだと、
中学受験算数あるあるの、
 
「テキストの問題ではできるが、
テストで少しひねられるとできない生徒」

 
になってしまうんです。
 
 

算数は正解することにこだわって勉強していく科目

 
算数と数学の違い、をテーマに上げたのは、
このようなお話がしたかったからです。
 
特に入試の遠い4・5年生は、
楽しく算数を学びましょう。
 
解き方はその子にあった、自分で選んだ解き方でかまいません。
先生のアドバイスにはもちろん耳を傾けつつも、
 
「答えがあっていればいいじゃん!」
 
という考えは、常に持っていましょう。

そして、それをご家庭では応援してあげてください。
 

次回の予告!!!

 
さて、真面目な投稿が2本続いたところで、
この2本に関係する痛快記事を書きたいと思います。
 
むしろ、次の記事を書くためにこの2回を書いたまであります。
 
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次の更新をお待ち下さい。
 
 
 
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