【中学受験】受験生の素朴な疑問→どうして、暦はキレイな規則性になっていないの?(前編)

 
中学受験算数には、
 
「日暦算」という単元があります。
 
初めに少し脱線すると、
「~算」というカテゴリ分けはカッコ悪いので、
用語としてはあまり好んでは使わないようにしています。
 
 
そもそも、中学受験算数は大学受験数学と比べて、
分野をまたがるような出題が多いです。
 
確かに、低学年の超典型的な問題であれば、
一目みるだけで「~算」だとわかります。
 
その点では体系化した学習という意味で、
カテゴリ分けにはもちろん意味はあります。
ただ、よく知られている「~算」という分け方はかなり限定的なもので、
実際の問題はそこまでわかりやすく区別はできませんし、
区別する意味もあまりありません。
 
(もちろんこれは~の論点/トピックである、
という説明をする場面は多くあります)
 
 
例えば、

【例題】教室に21人の男子と何人かの女子がいます。
先生が持っている折り紙を女子だけに36枚ずつ配ると、23枚余ります。
また、全員に12枚ずつ配ると、11枚余ります。
女子は何人いますか。

 
という出題は、「過不足算」とも言えますし、
僕が中学入試算数に先生として触れた段階ですでに死語に近かったものの、
まだ絶滅しているとは言えない「差集め算」とも言えます。
女子の人数をマルイチとおいて解けば、「マルイチ算」という呼び方もあるでしょう。
 
しかし、その分け方にはあまり意味がありません。
わけたところで、そのネーミングと解法は素直に結びつかないからです。
実際は、
 
「女子の人数をマルイチとおく」
「男子にも36枚配って差をとる」
「女子の人数を適当においてみてあてはめる
(→外れたら、規則性でずらして見つける)」
 
ような解法で解いていくことになります。
解法は一本道でないのが、
算数の面白いところです。
 
 
というわけで、
用語としては積極的には使用していないものの、
算数には「日暦算」と呼ばれる問題があります。
 
とはいえ、暦に関する問題がひとくくりに「日暦算」と呼ばれているので、
典型問題だけでも何パターンもあり、
「日暦算はこう解きなさい」必殺技も別にありません。
 
 
「正確に数えることにこだわる」姿勢を育てるにはいい題材なのですが、
まあ、あまり好きな生徒はいませんね。
単純に、面倒くさいからです(笑)
 
さて、先日の授業で、生徒からこんな問いかけを受けました。
 
 
「先生。
算数ではよく規則性に注目しろとか言っていますけれど、
このカレンダーの問題って、なんでこんなに不規則なんですか?
 
12×30にすればいいし、それで暦がズレるなら
どこかで帳尻を合わせないといけないのはわかります。
昔からの習慣ということもわかります。
 
でも、2 4 6 9 11月が30日とか、
無駄に不規則すぎません?
 
そもそもなんでこんなことになっているんですか?」
 
 
素晴らしい質問ですね!!
 
疑問に思うということがまず◎ですし、
問いかけ方も素晴らしいです!!
 
さて、みなさんでしたら、
この質問にどう答えるでしょうか?
 
後編に続きます。
 
 
 
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