心を掴む
Tくんのお父様(2021年度/早稲田中 進学)
我が家は妻が受験に一生懸命で、
私はやってみれば?というスタイルでした。
息子が中学受験をしたいと申し出た時、
妻はその言葉を待っていたかの如く、
動き出したことを覚えています。
小学1年生より、息子と共に野球チームに入っていた私は、
「野球が続けられるならかまわないよ」というスタンス。
4年生手前より早稲田アカデミーに通いつつ、
土日は野球をしておりました。
ですが、5年生手前で壁にぶち当たります。
順調だった勉強が一気に難しくなり、クラス落ちしました。
あからさまに算数が苦手だとわかる模試内容。
手を打たねばと、
すぐさま妻が伝を通じて探し出したのが、Wisardでした。
平日の授業コマが埋まっているため、
授業をとれる日は土曜日の19時からとのこと。
半信半疑の私とは逆に、
ワラにもすがりたい妻に説得され通うことになるのですが、
土曜日の練習や試合が終わるや否や、
ユニフォームのまま車で連れ去られ、通塾していました。
息子の体力も心配でしたが、妻も車で送り、塾が終わるまで待機。
だいたい22時すぎの帰宅。
翌日は朝早くから野球も活動があり、
弁当の用意もあります。
息子も起きられないし、
これは続けられないなと思ったものです。
ある日の私が迎えにいった帰り道の車、
一心不乱に塾で借りた本を読んでいる息子に、
「大変だろ?Wisardやめるか?」
と質問しましたら、
「ハァ?辞めないよ!
めっちゃ面白いし」
と即答されました。
「こいつ、凄えな」と思いながら、
同時にWisardの先生がたに嫉妬に近い感情を抱きました。
形は違えど、私も野球のコーチとして子どもたちと関わっていたので、
この年の小学生男子の「楽しい」は最高の褒め言葉だと感じていたのです。
Wisardの先生がたは、どうやって息子の心を掴んだのか?と。
楽しくやらせる仕組みや方法があるのか、
どうやったら子どもたちにそう思ってもらえるだろう?と
試行錯誤していた時期だったので、余計に悔しい気持ちになったのを覚えています。
私の気持ちと裏腹に、楽しく勉強ができるようになってきた息子は、
算数がメキメキと伸びていきます。
6年の初め頃には、あの算数が一番の得意科目となっていました。
模試でも成績が表れると、
妻の目の色が変わり、Wisardで国語のコマも入りました。
息子も呼応するかの如く一気に受験モードになり、
6年になった時には私は1人で野球に行くことになっていました。
「こんどの日曜日、〇〇チームと試合なんだけど、
お前来られる?」と聞いても、
「模試受けたいから」
「講習だから無理」
と一蹴されていました。
なにか息子を奪われたという感情と共に、
よく導いてくださっているなという感想が正直な気持ちでした。
「2月の勝者」というマンガを読んでいたこともあり、
親としての役割などを模索していた時期でしたので、
息子の意思を尊重しようと考えられたのもよかったかもしれません。
モードに入った息子は家では妻と格闘しながら勉強し、
早稲田アカデミー・Wisardに通い、朝から晩まで勉強をしていました。
私の小学校時代には考えられない時間を費やして勉強していました。
塾から帰ってくると、プリントやテキストを私に見せてきて、
「これ、やってみ……」というのです。
内心で「できるわけがないだろう(怒)」と思いつつ、
どれどれととりかかります。
当然できません。
するとドヤ顔で解説を始めるのです。
先生がたに教わったテクニックを自分の言葉で語りながら、復習しているのです。
唯一、私が協力できたことといえば、
息子の自慢話を聞いてやることだと今となっては思います。
中学受験において、日々の積み重ねと習慣がいかに大事であるか。
この受験体験を通じ、
息子にとって大きな意義が染み込んだのではないかと思っています。
その積み重ねがとても苦しく辛いはずなのですが、
Wisardの先生がたに出会い、勉強の「楽しみ」を知り、
辛い気持ちにならず最後まで走りきれた!と息子を見ていてそう実感します。
中学受験を始めてから一度も、
「苦しい」「辛い」と弱音をはいたことがないのです。
※野球では「辛い」とはいつも言われていました
合格・成功が目的でありつつも、
今後の勉強や目標への努力のしかたを体験できたことに、
親として喜びを感じております。
こうやって体験記として昔を思い出しながら書いていると……
最初は息子が、次には妻が、そして最後には私、
が阿部先生や畠中先生、Wisardに心を掴まれていたのだと改めて思います。
よい体験をさせていただきました。
ほんとうにありがとうございました。
Wisardよりメッセージ
進学おめでとうございます。
最高ですね。
こんな文章を書いていただけるなんて、
この仕事をしていてほんとうによかったです。
お子さんをお預かりしていた2年弱の期間、
「算数が苦手」だった期間はほぼゼロでしたから、
成長をまざまざと感じます。
もはや、どこでつまずいてWisardに入室してきたのか、
今となってはわからないほどです(笑)
お子さんはいつも前向きな姿勢で、
教室に来てくれました。
性格的にほんの少しの詰めの甘さがありましたが、
そこをクリアした後、算数は盤石の得意科目になりました。
冬の志望校変更はありましたが、間違いなく上位で合格していると思います。
Wisardをやめる、というお話がでていたことはまったく存じ上げませんでしたが、
野球のユニフォーム姿で教室に現れるWisard史上初の少年は、
裏でそんな苦労もしていたんですね。
彼にとって自信の持てる経験を伴走できたことを喜んでいます。
お子さんの将来を楽しみになさってください。
それから、「建築に携わりたい」という彼のことばと、
ものすごくキレイな作図は、リンクするところがあります。
どんな道を選び、進んでいくのかはまだわかりませんが、
我々も楽しみにしています。
阿部
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